推理 ページ18
.
ヴィルは、Aと出会った砂浜、もしくはAの住む珊瑚の海に出かけたかの二択ではないかと考えた。
「ヴィル先輩！寮長に聞いたら、トレイ先輩、外出届と外泊届出してました！」
少し離れたところで電話していたエースが帰ってきた。やっぱり、エースたちとトレイは同じ寮の生徒のようだ。
「そう…なら、珊瑚の海に出かけた可能性が高いわね」
外泊届を出すということは、つまりこの日は帰ってこないということ。ただ賢者の島の砂浜に行くのなら、日帰りで十分である。
だから、ヴィルはトレイの寮に電話させたのだ。
「じゃあ次は…どうやって人魚になる薬を手に入れたのかな？」
Aはそう考えた。人間である彼が珊瑚の海を探索しようとするならば、必ず人魚になる薬がないと不可能であるからだ。
「それは心当たりがあるよ。以前部活で熱心に魔法薬を作っていた。後でそのレシピを見ると、人魚になる薬だったよ」
そう言ったのはルークである。サイエンス部というぐらいだから、魔法薬の一つや二つぐらい、自分で作る能力があるのかもしれない。……恐るべし、NRC。
「じゃあやっぱり一人で珊瑚の海に行ったってことかな…」
Aは不安でいっぱいになった。王子様に会えない自分の身の不安もあったが、あんな野蛮で危険もある珊瑚の海に、人魚になりたて、しかも詳しい道もわからない彼が行って、無事に帰ってこれるか分からないからだ。
「いや、一人で行ったかはまだ分からない」
「珊瑚の海出身の生徒を連れて行ってるかもしれないわ。Aと違って、彼には頼るところがあるだろうから」
確かに、Aの周りには陸についてとても詳しい人はいなかった。だから、付き添い程度に友人を連れて行くぐらいしか方法はなかったのだが、トレイには珊瑚の海を案内してもらえるような知り合いがいたのかもしれない。
「じゃあその人がいないかを探したらクローバー先輩により近づくってことか！」
「トレイ先輩に近付いてきたじゃん！」
「珊瑚の海出身の生徒が多くいるところに行きましょう」
だんだん日が落ちて来ているのが分かる。焦る気持ちを抑えつつ、Aたちは植物園を後にした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 106人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さーも(プロフ) - 巫香渚さん» バースデーは比較的来てくれるような気もしますけど推しになるとこないですよね笑ギリギリまで頑張ってください！！ (2021年7月29日 21時) (
レス) id: 3e0f107a18 (このIDを非表示/違反報告)
巫香渚(プロフ) - おじたんが二十連で…！羨ましいです。私も二十連したのですが、来てくれませんでした．8月1日まで粘るつもりです。 (2021年7月29日 18時) (レス) id: 254cdf7334 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さーも | 作成日時：2021年7月2日 21時
