第２２話 ページ24
第２２話
今日はいい天気だなぁ。
週末、まさに推薦入試日和といったところか。今日は朝から焦凍がいない日。かの有名な雄英高校からの推薦を受け焦凍はその雄英高校に赴いている。
私は居間でのんびりとお茶を飲みながらテレビに目を向けた。何か面白い番組やってないかな。
『ワイドショーに私が来たぁ！！！』
リモコンで番組を変えた途端、顔面どアップのオールマイトが大声でそう叫びビックリしてリモコンを落としそうになる。
有名なワイドショーのひとつで、今日はオールマイトがゲスト出演なのか。相変わらず画風が違う。
『ではオールマイトさん、さっそく質問なんですが。もうすぐ春という事で今年もヒーローを目指す学生達の受験シーズンです。そこで、ヒーローを目指す心得などを教えてください』
『なるほど、心得か。確かにヒーローになってみたいけど明確な強い意思がない、といった悩みを持つ少年少女は多いだろうね』
まるっきり私の事じゃないか。
やっぱり同じ思いの子って居るんだな。
『とにかく強いヒーローになりたいから、かっこよく人助けがしたいから、お金持ちになりたいから。多種多様な理由があるし、どの理由が正しいのかなんて人それぞれ』
『では、不純な動機でもよいと…？』
『そうは言ってないさ。ただ、どんな理由であろうともヒーローをするからには人助けをしなければならない。動機が不純だろうと、ヒーローならば皆やることは同じだ』
不純な動機でも結果的に人助けをすることに変わりわない。だから国からお給金を頂く。
ヒーローに限った話じゃない。人の役に立つから仕事があって、対価としてお金を貰える。どんな仕事でもお金を貰えるということは、人の役にたっている証拠だ。
そう、オールマイトが言った。
『それでもヒーローを目指すことに後ろめたさや不安を感じているなら、目に見える理由を見つければいい』
『目に見える理由…というのは？』
『なぜヒーローになりたいか、という理由も大事かもしれない。けどね…どんなヒーローになりたいか、を考えるのも大切だ。憧れるヒーロー像を思い浮かべることで、自分もそうなりたいと前に進める』
それが目に見える理由ってことさ、とオールマイトが笑う。憧れるヒーロー像、か。
お父さんも強くて凄いヒーローだと思う。でも、憧れかと言われれば少し違った。
私が憧れるヒーローはまだいないけど、見つかれば私も少しは変われるのかな。
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冬桜 - 読んでて自分まで胸がｷﾞｭｯてなったりしてすごく面白かった？です！！ (2021年8月6日 23時) (
レス) id: 4ef8003614 (このIDを非表示/違反報告)
黒目。(プロフ) - 小説も絵もめっちゃ好きです！！ (2020年4月17日 1時) (レス) id: 5a29d39680 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり(プロフ) - ごめんなさい！随分前の作品みたいですけどスッゴく大好きになりました！このまま読み進めようと思います！挿し絵も大好きです！ (2019年8月15日 18時) (レス) id: a4cdcf90f4 (このIDを非表示/違反報告)
瑠斗 - とどろっちゃん！！！！好きだぁ！ (2018年11月11日 22時) (レス) id: 223f7ad38f (このIDを非表示/違反報告)
いう - 頑張ってください。 (2018年11月11日 22時) (レス) id: 170f7a55c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NAOKI
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/naoki-/
作成日時：2018年5月14日 17時
