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Noside
「むー」
聞き馴染みのある声とともに炭治郎の前に現れたのは禰豆子と善逸だった。
炭治郎「禰豆子!?善逸!!」
禰豆子は先程の列車の横転の時、グラッと傾いた列車の窓からぽーいと放り出されたかのように飛んで行ったので、何処にいるんだ、無事か、とすごく気になっていた炭治郎。
しかし善逸の所にいたのなら安心だな、と少しだけ息を着く。
善逸「うぇぇなにこれどゆこと!?なんでAちゃん?!ていうか炭治郎大丈夫!?」
炭治郎「落ち着け善逸!!
…ああ、俺はどうにか無事だ。善逸こそ怪我はないか?」
善逸「俺はAちゃんのお陰でこの通り無傷だし元気だよ!
……ところで、そのAちゃんは…」
語尾を濁しながら続けた善逸は、そろぉ…と先程から凄まじい衝突音が聞こえる方へ目を向けた。
少しの油断も許されない、その緊張の場。炭治郎の隣で大人しく座る伊之助も見て、その戦いが壮絶なものだと理解できる。
炭治郎「…煉獄さんからは、待機命令が出ている。」
善逸「…まぁ、…うん。俺たちが行ったとしても、足手まといにしかなんないからだろうけど……
どうしてAちゃんは…?」
鬼殺隊に入って間もない自分達が行っても、無駄死で終わるだろう、そう考えていたが、それはAも同じだ。
なぜ彼女は戦闘を許可されているのか。
炭治郎「…Aが無理矢理だが戦闘に入りたいと言って
それをなくなく煉獄さんが許したんだ。
…俺は何回も止めたが駄目だった。Aの意志の硬さは強かった。
何としてでも戦う、強い匂いがした。
でも、その中に少しの恐怖の匂いがした。」
善逸「…ッ…
Aちゃん…!!」
善逸が苦しそうにAの名を呼ぶ。
ここにいる自分が何も出来ない、先程助けてもらったのにそれを返せていない、
悔しさでギリ…と歯を食いしばる善逸。
散々止めたのに、自分とはそもそもレベルの違いすぎる強さを持った彼女が死の淵に立ち戦っているのを呆然と見ることしかできない、
グッ…と拳を強く握る炭治郎。
そんな情けなさしかない塊をもって見ていた彼らは、バチバチと弾き合う闘気にただ圧倒されるだけであった。
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タラの芽(プロフ) - ふぐ太さん» あっ……(( すみません、私のミスです( ; ; )編集で変えておきます(涙)ご指摘ありがとうございます!! (2020年7月25日 19時) (レス) id: 6415e4a710 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐ太 - あの、「無惨様」って言っちゃってますが、呪いは……? (2020年7月25日 13時) (レス) id: 0b66878cc1 (このIDを非表示/違反報告)
彩女(プロフ) - タラの芽さん» なるほど...!私の作品は特にないのでイラストを投稿する専用の作品(?)作ってみますね! (2020年7月19日 17時) (レス) id: f1412afcb5 (このIDを非表示/違反報告)
タラの芽(プロフ) - 彩女さん» ありがとうございます!!!(涙)今までは作者様が作品の中で載せて、それをコメントで知らせて、私がそのページに飛んで見る、という感じだったんですが…もっといい方法ありますかね…私もそこらへんの知識は欠けているので分かりません…すみませんんんん(涙)(涙) (2020年7月19日 17時) (レス) id: 6415e4a710 (このIDを非表示/違反報告)
タラの芽(プロフ) - あっこさん» いやいやもうこちらこそでございます(日本語)あああなんてお優しい、、ご期待に添えれるよう頑張ってまいります……!!!! (2020年7月19日 17時) (レス) id: 6415e4a710 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タラの芽 | 作成日時:2020年6月14日 21時