愛が重いです規律委員長。

信じて ページ8

「本当に……ほんとのほんとに！！
　私のこと好きなんですか？」


「はい？？？？？？？」



表情はサボったままジリジリと距離をつめてくる

それに合わせてジリジリと後ずさりをする

「(こんなこと聞くんじゃなかった)」



「なぜそう思ったんですか？」



ゆらり、そんな効果音が付きそうな
規律委員長。正直言わなくても怖い





「いや、その……」

「ど、どっきりだった、とか
　イタズラだった、とかのほうが……」




「とかのほうが？？？なんでしょう。」





怖い

これあれだ


逃げられない


逃げても多分秒でつかまる

本当に聞くんじゃなかったこんなこと



「ありがち……っていうか、」

「ありがたい……みたいな」



あ、やばいまた言ったら駄目なやつ言った



「ありがたい……？」

「悪戯が？俺からの？？」


「俺が貴女を好きでいることが冗談だと
　ありがたい……ということですか」


口元に手をあてて俯く規律委員長


「なぜ？？」


俯いたまま質問を続ける規律委員長

最初に質問したのは確か私なはず……


「すみません、私の質問にも応えてください」

「本当に私のことが「好きです。」ぇ、」


「好きです」

「好きです」



「……好きです。」



「……本当に好きなんだ……信じてください」



両手で顔を隠しながらすっとしゃがむ規律委員長

声は本当に少しだけ

震えている



「怖いと思います。
　気持ち悪いと思います。」

「でも逃げないで俺をおいていかないで」




「俺を見て俺を忘れないで」



「……え？」

「！」


【忘れないで】
そう言った後ハッとしたように顔を上げて
規律委員長は表情を変えないまま
「忘れてください」と言った



その後結局規律委員長は迷惑を
おかけしました、と言って

スーパーの場所だけ教えて帰った

「(……スーパーってたどり着くまでに
　こんなに苦労する場所だったっけ……
　規律委員長のせいだ絶対……)」



どっと疲れたのと同時に
私は初めて


名も知らぬ規律委員長に
興味をもったのだ。







　





「……。」


「忘れないで……よく言えましたね。
　全部……全部自分が悪いくせに」

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