短編集の主役は？

花瓶に触れた/ut (曲パロ) ページ47

A視点


深夜3時半。


まだ夫の鬱は帰らない。



窓から空を眺める。


いつからか、夫は朝に帰ってくるようになった。




＿＿＿＿＿浮気。
嫌な言葉が巡り巡って私の頭はパンクしそうだった。



浮気か......。

そう決めつけると心が軽くなる...




なんてことは無い。余計に苦しくなるばかりだ。




好きあって結婚したんじゃなかったのか。

あの時の誓いはなんだったのだ。



考えれば考えるほど熱く、透明なものが頬を伝っていく。



まだ、気づかないフリをしておこう。



考え抜いた末にそんな考えが浮かんでから何年経ったのか。


まだ、大丈夫。まだ好きでいてくれてる。




いつからだろうか。彼が『好き』と言わなくなったのは。私の料理を食べなくなったのは。



誰がどう見ても彼に飽きられていることは明白だった。




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鬱先生視点




いつからか、Aを好きではなくなってしまった。



最初はAという有難かった存在はウザったく、邪魔な存在と思えてしまう。





Aは僕が浮気していることも知っているだろう。



でも、ありがたいことに気づいていないフリをしてくれている。



別れよう。とは思ったことがない。




毎日仕事のためにお弁当を作ってくれるし、あの行為のせいでくしゃくしゃになったスーツもアイロンにかけてくれる。


こんな最高な嫁を手放すはずがない。


自分は最低なヤツだということは自分が一番わかっている。









『あ、みかちゃーん??もうちょっとで約束の場所着くからねー』








だがもう少し




もう少しだけ、最低なやつで居させて欲しい。



.







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A視点



くしゃくしゃになったスーツ。

そのスーツからは女物の香水の匂い。



これで気づかない方がおかしいだろう。



でも、好きなのだ。好きだから、期待してしまうし、毎日のお弁当も頑張って作ってしまう。


彼にはもう必要のないものなのに、。

手放さないでくれていることに期待して、期待して、裏切られた気になってしまう。







だけど、もう少し


もう少しだけ気づいていないふりをさせてください。









--------ｷﾘﾄﾘ線--------


こんにちは!!

遅くなってしまいすみませんでした.....



テストが...あるので......はい.....

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