短編5ー4 告白 ページ22
Aside
A「あ、へ、へぇ〜っ好きな人かぁ！野坂くんが好きになる人って絶対にいい子だよね！」
ちゃんと笑えてる自信はないが、私は精一杯笑顔を見せた
いまこうして二人でいることに期待した自分に嫌気がさした
野坂「すごくいい子だよ、僕には勿体ないくらい」
A「･･･そ、そうなんだ･･･」
野坂「Aちゃんは好きな人いないの？」
A「･･･いない･･･」
野坂「そっかぁ」
沈黙が走った
私はなんだか今日はもう帰りたかった。こんなに近くに野坂くんがいるのに一気に遠い存在になってしまったような気がした。ううん、本当は最初からそうだった。なのに私は、
A「野坂くん、もう寒いよ？風邪引いちゃう」
野坂「？」
A「今日はもう帰ろう？」
野坂「･･･Aちゃん」
野坂「なんだか泣きそうだよ？」
A「え？」
同時に頬に冷たい何かがつたうのが感じられた
A「あ、これは･･･！違くて！その･･･」
野坂「･･･泣かないで」
その優しささえ涙の原因になってしまっている
野坂「Aちゃんのそんな顔見たくない」
A「うっ･･･おかしいな･･･止まらなくて･･･」
すると私の視界は暗くなった。野坂くんの胸の中にすっぽりはまっていたからだ
A「野坂くん･･･！///」
野坂「僕の胸でよければ貸すよ。だから泣かないで」
A(十分すぎます！！)
野坂くんは私の頭に手をポンっと載せた。一気に触られたところが熱くなる
野坂「Aちゃんだけは泣かせたくないんだ」
A「･･････？ごめん聞こえな･･･」
野坂「好きなんだ。Aちゃんが」
A「え？」
野坂「ずっと好きだった。」
A「･･･野坂くん？えっと･･･」
野坂「･･･？」
A「野坂くんの好きな人って？」
野坂「Aちゃんだよ」
ニコッと笑う野坂くん。いま抱き寄せられてる状態なので顔が近い
A「？！////////」
野坂「ずっと言えなかったんだ。君とギクシャクしたくなくて」
A「へ？へ？//////////」
野坂「僕の気持ちだけでも･･･受け止めて欲しい」
少し抱き寄せる力が強くなった気がした
A「そ、そそそんなの･･･嬉しいに決まってる･･･だって、私だって」
A「野坂くんのこと、す、すすきだったか･･･ら/////」
野坂「･･･！Aちゃん･･･」
続く
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作者名：桃香 | 作成日時：2019年12月24日 20時
