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Aside

その会話のあと、男は黙ってしまった。静かになった方が楽で良いのだが。

ボケっとしていると魚が焼き上がったようだ。棒を持ち、男に差し出す。

?「あ、出来たん?」

A「多分な。」

人間の感覚でどれくらいから美味いのかわからないので少し不安だが致し方ない。

?「いただきます。」

男はそう呟くと魚にかぶり付いた。

A「どうだ。」

?「美味い!!めっちゃ、美味いな!」

A「なら、良い。」

内心、ホッとしながら使った物を片付ける。もう1匹も男に渡した。

?「お前は食べへんの?」

A「我は食わぬ。」

味覚がなければ、物を食べる行為をしない。神様とはそういう者だ。

?「ふーん。なぁ、名前なんて言うん?覚えとる?」

名前なんて久しぶりに聞かれた。村人たちに聞かれた時はちょっとしたイタズラ心で教えなかったのだ。すると、村人たちは俺のことを『ディオ』と呼ぶようになった。

だが、今の俺にそう呼ばれる資格はない。

A「…Aだ。」

?「A…、いい名前だな!俺はシャオロン!!」

シャオロンと名乗った男は魚の身を口に付けながらそう言った。

A「良い、名前…?」

自分の名前をそんな風に言われるとは思っておらず、持っていた石を落とした。

シ「そんな驚くか?www」

A「びっくりしただけだ。」

シ「同じや!ww」

笑っているシャオロンを横目に太陽の位置を見た。昼時は過ぎ、これから来るのは夕陽のきれいな茜と暗い夜だ。

今帰らせないと、また森で迷うこととなる。それは困った。

A「貴様、もう帰れ。」

シ「え!…あぁ、そうやんな。」

どこか悲しそうな顔で俯くシャオロン。何がそんなに悲しいのだろう。

A「…こっちだ。」

村の森へ歩くと今度はついて来ない。

A「…おい、帰らぬのか?」

シ「なぁ、Aはどうしてここに居るん?」

何故、そんなことを聞くのだろう。会ってまだ1日も経っていないこんな不気味な場所にいる人間もどきに。

A「知らぬが吉という言葉を知ってはいるか?」

本体はしかり、この俺が愛した村を。愛憎が交差するこの村を見届けるために、俺はここに年甲斐もなく留まっている。

シ「なんでなん?」

A「さぁ。」

そう言わなければ、この人間は俺を知ろうとする。神様…いや、祟り神である俺に深く関わらせたくはなかった。

A「帰れ、居場所に。」

俺はまた森を指差し歩き出した。

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pis - No.0なるさん» こちらこそ、ご不便お掛けしてすみません!大丈夫ですよ、返信ありがとうございます。 (8月31日 22時) (レス) id: 2698714f97 (このIDを非表示/違反報告)
No.0なる - pisさん» 返信遅くなって、申し訳ありません 俺もよく考えず聞いてしまいました。 これからも応援してます! (8月31日 17時) (レス) id: 8bef809b57 (このIDを非表示/違反報告)
海音クン(プロフ) - pisさん» いやいや、俺のポンコツスマホのせいですよ。色々やって下さりありがとうございます! (8月28日 16時) (レス) id: b09bb58aa9 (このIDを非表示/違反報告)
pis - 海音クンさん» ご迷惑をおかけします。少々バグってるようなので、早急に対象致します。申し訳ありません… (8月28日 16時) (レス) id: 2698714f97 (このIDを非表示/違反報告)
海音クン(プロフ) - pisさん» まだ非公開ですね、、。Twitterやってる友達に頼んでみます! (8月28日 16時) (レス) id: b09bb58aa9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pis | 作成日時:2019年7月28日 21時

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