検索窓
今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:51,919 hit

#25 ページ25

side玲於

玲「もうダメ!帰るよ!」

涼「もうちょっと!まだ来たばっかだって!」

玲「もうだいぶ経ってる!10分くらい外いるよ?」

涼「まだ10分しか経ってないんじゃん!」




今までの、というか。

"GENERATIONS" だったら、この立場は逆なんだろう。

俺が駄々をこねて、涼太くんがそんな俺をなだめながら少し強引に連れて行く。







なんて未だに、そうやって比べてしまう自分がいる。

でも、比べてしまうだけで。

どっちが良かったとか、戻りたいとかは思わない。

過去も、もちろん幸せだった。

でもそれと同じくらい、今だって幸せだ。



少しだけ、"サヨナラ" に近づいている気もするけれど。









涼「玲於ー、綺麗だったね」


まだ帰らないと駄々をこねる涼太くんだったけど、腕を引いて完全に病室に戻ってしまえば、コロっと笑顔になる涼太くん。



まるで、小さな子どものようだった。







玲「そうだねー」


小さな子どものように見えて、それはだんだん弱ってきている証にも思えてしまって。

それがすごく、苦しかった。









涼「玲於、眠い」

玲「寝て良いよ、ここにいるし」

涼「違う、ここで一緒に寝るんだって」

玲「あ、そっか」



目を擦りながら、俺をベッドの中へと誘ってくる。

涼太くんのお望み通り、隣にお邪魔する。





涼「玲於、眠い?」

玲「ちょっと」

涼「そっか」



なんて短い会話。



涼「玲於」

玲「なに」

涼「あ、まだ起きてる」

玲「さすがにまだ大丈夫」

涼「そっか」



少しだけ間が空いて、涼太くんはまた俺の名前を呼ぶ。



涼「玲於」

玲「ん、」

涼「なんでもない」





ただ、名前を呼ぶだけになる。

それでも涼太くんは何度か、その後も俺の名前を時々呼んだ。





玲「涼太くんが寝るまでは寝ないから、寝て良いよ」




"寂しい"

"甘えたい"


そう言われている気がして、そう言いながら涼太くんの頭を撫でた。



…………………………………………………………………………

リクエストありがとうございました!

#26 / 着ぐるみ→←#24



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (115 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
197人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りさ - 新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年11月15日 3時) (レス) @page50 id: 96e86ff224 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめか(プロフ) - 下書きの公開楽しみです😊✨ (2021年11月13日 18時) (レス) id: e790979a11 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄 - お父さんがめんさん、お兄ちゃんが亜嵐か、裕太かがいいです (2021年11月2日 12時) (レス) @page50 id: 9560844fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 涼太くんがいいです(*^-^*)新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年10月31日 3時) (レス) @page50 id: e43e150c6b (このIDを非表示/違反報告)
さらん - あらんくんがいいです (2021年10月29日 11時) (レス) @page48 id: d9f6645eb5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:jdhchebbdn | 作成日時:2021年8月7日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。