#14 ページ14
sideメンディー
涼「ほんと、可愛いなぁ…」
メ「ん？」
静かに隼と玲於を見つめていたかと思えば、ポツリと涼太が呟く声が聞こえてくる。
咄嗟のことに反応できなくて、間抜けな声が出た。
涼「いや、可愛いなぁって思って…いいなぁ…」
メ「俺からすれば、涼太も十分可愛いよ？」
涼「なに言ってんすか(笑)」
嘘じゃない。
隼と玲於は、無邪気で弟って感じが凄くする。
涼太は甘え下手だし不器用だけど、素直で純粋な子。
どんなタイプでも、可愛い弟であることに変わりはしない。
メ「一緒だからいいとか、弟ってこんな感じだとか、そんなのないんだから」
涼太は弱々しく笑うから、背中をさすってそう言うしか出来なかった。
メ「なに、どうしたの」
涼太の方に体をずらして、ピッタリ密着して。
一瞬ビクッとしたけれど、俺から離れることはしなかった。
メ「なんでも言って良いんだよ。もう我慢しなくていいんだから」
呟くような小さな声は、打ち寄せては離れてゆく波にギリギリ飲み込まれないくらいの声量で。
それでも涼太には、しっかり聞こえているはずだから。
涼「俺は…なれないから…あんな風に可愛がってもらうなんて、出来ないから…」
メ「…そんな、こと、」
涼「あんな無邪気に笑えないし、甘えられないし…あんなの、可愛すぎるじゃないですか、(笑)」
また弱々しく笑う姿に、思わず口を閉ざしてしまう。
メ「その、さ…」
龍「そりゃまぁ、お前とは違うやろなぁ」
涼「え？」
聞き慣れた関西弁。
声の聞こえた上を向くと、龍友が俺らを見下ろしていた。
龍「だって涼太やもん。隼でも玲於でもない。お前は涼太やもん」
そう言いながら、俺と涼太の間に強引に割り込むように座ってくる。
チラリと海を見ると、隼と玲於と一緒に遊ぶ亜嵐くんと裕太くんがいて。
どうやら帰ってきたらしい。
話に夢中で全く気付かなかった。
龍「涼太は涼太。それ以上でもそれ以下でもない。誰も…ここにいる僕らは誰も、涼太と誰かを比べるつもりはないんやで」
"比べるつもりはない"
そんなの、当たり前だ。
涼太は涼太なんだから。
でも、それでも涼太にとっては大切な言葉なんだよね。
龍「比べる意味ないもん。涼太も隼も玲於も、みんな僕らの弟やから」
比べられるのが、当たり前の世界。
ありのままの自分を見て欲しくても、叶わない世界。
でも、もう違うんだよ。
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りさ - 新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年11月15日 3時) (
レス) @page50 id: 96e86ff224 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめか(プロフ) - 下書きの公開楽しみです😊✨ (2021年11月13日 18時) (レス) id: e790979a11 (このIDを非表示/違反報告)
葡萄 - お父さんがめんさん、お兄ちゃんが亜嵐か、裕太かがいいです (2021年11月2日 12時) (レス) @page50 id: 9560844fb8 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 涼太くんがいいです(*^-^*)新作楽しみにしてます(*^-^*) (2021年10月31日 3時) (レス) @page50 id: e43e150c6b (このIDを非表示/違反報告)
さらん - あらんくんがいいです (2021年10月29日 11時) (レス) @page48 id: d9f6645eb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jdhchebbdn | 作成日時：2021年8月7日 21時
