ツイート18 ページ22
「みなさんがうるさいですっ!!」
そのあまりの騒がしさに私はさっきまで無理だの起き上がれないだのぶつくさ言っていたことを忘れて、勢いよく頭を持ち上げた。
ポカンとする彼ら。
私はといえば、腕を組んでうつむいていたせいで熱がこもっていた空気から新鮮な空気に顔が触れてなんだか清々しい気分で満たされていた。だからだろうか。
ぐ、ぐぐぅぅうう
「……朝ごはん、とってきます」
お腹の虫が盛大に鳴っても特に取り乱さず、私はガタリと席を立った。けど、恥ずかしいことには変わりなかったので、逃げるようにして彼らから背を向けたのだが。
……それからすぐにやっちまったと自分の行動を後悔し、なんで戻ってきにくい状況を自分で作り出したんだ……と心で泣きながら、でも戻らなくちゃいけないという使命を背負う私は、温かいココアの入ったマグカップとレンジであっためてもあんまりサクサクにならなかったクロワッサンののったお皿を持って再び彼らのところへと足を踏み入れた、その時だった。
「Aちゃんっごめんっ!さっきのはな、黒川さんから聞いた話なんよ、Aちゃんの名前知ってんのもそう!ごめんな、軽くからかうだけのつもりやってんよ!?」
「っひ!?……センラさ、びっくりした……」
なんと、センラさんが急に目の前に飛び出してきたのだ。
ただでさえビビりな私が高身長のセンラさんに目の前にこられると、そりゃもう心臓はすぐにぎゅっと縮まるわけで、未然にはなったものの、危うくマグカップを落とすところだった。
だけど、その反動で中に入ったココアがたぷたぷと大きく揺れるものだから、あぶなっとマグカップを口元まで持っていきズズッと一口。
立ち飲みはあれだけど、ココアは相変わらずおいしかったので。
「え、と、Aちゃん?」
「……へ?あ、はい」
そうだ、のんきにもう一口なんて思ってる場合じゃなかった、と頭上から聞こえてきたセンラさんの声で気づくバカ。
センラさんの目線に合わせるように見上げれば、心底不安そうにゆらゆら揺れる瞳とぶつかった。
「……ま、まだ怒ってますか?センラのこと」
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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2019年12月5日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - ふぅ…(誤字はホモ) (2019年8月29日 22時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - もう読み替えすん5回目です〜〜!やっぱいい作品は何回読んでもおもろいねんなぁ (2019年8月29日 22時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
ねこぬこ - ゆでたまごで顔の筋肉死にましたwwwwww (2019年6月15日 21時) (レス) id: d648c1255c (このIDを非表示/違反報告)
関西風しらすぅ@坂田家 - さかセンのうんこ吹いたwwwwww (2019年6月2日 16時) (レス) id: f34e486c2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふくろう | 作成日時:2019年5月15日 15時