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「サーシャ、半分」



「ん」





一袋に収まった買い物。金の管理は基本的に閃ちゃんだから、財布はもちろん閃ちゃんが握っている。



もちろん、お互い好きに使える小遣いはあるけど、自分の部屋に置かないものを買うときはお互い絶対に確認を取っている。



半分、と言われたのは、袋を半分こして持とう、ということ。



袋にある2つのわっかのうち、1つを俺、1つを閃ちゃん。



ぶらぶら、赤くなり始めた空を見上げながら帰路につく。





「明日、休み?」



「うん、土曜日だからね。有給使って結構休んじゃったな」



「担任持ってなくてよかったな。持ってたら大変だったろ」



「まぁね。…ま、サーシャが辛いときに傍にいてやれないのが一番辛いから」



「…あそ」





照れること言うなぁ、嬉しいこと言うなぁ。



一緒に居られて嬉しい、俺のことを考えてくれて嬉しい、俺のことを好きで居てくれて嬉しい。



肌が白いせいで赤い顔が目立つけど、夕日のおかげでばれないと思う。





「お前、俺のこと好きだよね」





ぽろり、零れた言葉。言うつもりはなかったのに。



ふと隣を見ると、綺麗な横顔が見えた。





「まぁ、好きじゃなかったら一緒には居ないよな。お前だって俺のこと好きだから一緒に居るんだろ」





図星だ。やっぱり顔が赤くなる。





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作者名:ヨッコラセ | 作成日時:2022年9月7日 11時

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