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料理が運ばれ、三人は食べ始めた。
カフェのような外観だったが中は中華料理が出てくるなんとも異質な店。
｢メニュー表見てて思ってたけど、変な店だねここ。｣
｢おもろいでしょ。｣
金澤は柔らかくクシャッと笑いながら小籠包を頬張った。
三嶋もドリンクを飲む。
｢そういえば特捜班に新配属の人来たらしいね。鈴木って言うんでしょ。｣
｢うん。そうだけど？｣
｢マブタチ。｣
｢え？｣
｢ちなみに僕も知ってる。なかなか破天荒なやつだよね。1年前に一緒に仕事したことあるよ。｣
｢えええ！？｣
三嶋は驚いて声を上げる。
世間は狭いのだなと単純にそう思ってしまったのであった。
｢りょうくんはなんでマブタチなの？｣
｢毎週月曜日にバーに来るからさ。二子玉川の近くの。その近くに変なマッドサイエンティストがいる……｣
｢もしかして……ゆめちゃんの店？｣
｢そうそう！！｣
ゆめちゃんとは。
三嶋がよく行くバーの店長。
杭全夢丸、通称ゆめちゃん。
ゆめちゃんと呼んでるのは三嶋だけで、他は至って普通にゆめまると呼んでいる。
｢あれ、ゆめまるの店、2人とも行くの？僕、毎週金曜日に行くんだけど。｣
｢私は水曜日。｣
｢俺は月曜日。｣
沈黙する三人。
まさか、この四、五年間気付かずに同じ店に日替わりで行っていたとは。
｢まって、じゃあ曜日替えたら毎週君らに会えるってことじゃん！｣
金澤が嬉しそうに身を乗り出す。
｢ほんとだね！何曜日にする？｣
｢どうする！？｣
｢……。｣
｢……。｣
｢……。｣
そして、また沈黙が続いた。
どうやら誰も自分のルーティーンを崩したくないらしい。
｢そもそも、なんで君らは週末じゃなくて月曜日とか水曜日なわけ？普通、金曜……｣
金澤はそこまで言って口をつぐんだ。
福尾は重たい口を開く。
｢公安第一課はね……月曜日が1番安らぐ日なの……。｣
三嶋も頷く。
｢水曜だけ、哲也に色々な業務を任す日なの……。｣
金澤はやれやれ、と首を振った。
｢諦めるか。｣
福尾が腕時計をかざす。
時刻は12:50を指していた。
｢時計見るだけでも絵になるなぁりょうくんは。｣
｢そうやって、すぐいじめるじゃんざわくん。｣
｢はあ？これいじめ？どう思う、A。｣
三嶋はそんな言い合いをしているの二人を見て、また微笑む。
来世はまたこの人たちと出会って自由で馬鹿なことしたいなぁと思うのであった。
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ｭｩﾅ(プロフ) - てつやの漢字って徹也←こっちじゃないですか？ (2021年1月7日 9時) (
レス) id: 27390dba10 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - とっても面白いです！！ワクワクしてこれから楽しみです〜！！ (2020年8月9日 20時) (レス) id: ad4aaf0953 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たたしぃ | 作成日時：2020年8月2日 17時
