#１５９ ページ12
．
この時間を後悔しないために、涼太くんや龍友くんに高校生活最後で最高の思い出を作ってもらおう。
涼太くんの留学のことは今は忘れて、今目の前にある壁を越えなくちゃいけない。
会場となるライブハウスに着くと、今まで以上にスタッフが手厚く出迎えてくれてAGEHAの控室へと通された。
龍「おっ、やっと登場か」
『先に着いてたなら連絡くれればよかったのに』
龍「あ、すまん忘れてた」
いかにもライブハウスっていうような作りの建物。
リサさんお抱えの箱より、よっぽどこっちの方が多きけどそのせいか落ち着かない。
壁にはここでライブをやってきたであろうバンドの落書きやサインでびっちり埋め尽くされている。
そして、壁に掛けられている見覚えのある衣装。
『これ … 』
龍「今日はそれが衣装らしいで」
『そう、なんだ』
龍「視聴者に人気やったら急遽コレにしたんだと」
3次審査で着た背中に蝶の羽がある衣装。
手で触れてみると、光の加減でキラキラと光るスパンコールが散りばめられた生地。
これで、私たちは舞うことができる …
玲「お前ホントそれお気に入りな」
隼「だって、すっごく似合ってたもん」
亜「本物の蝶より、ずっと綺麗だし」
いつの間にかPIERROTの3人が控室の入り口を塞ぐように立っていた。
それぞれが衣装を着て、見てこなかった素顔でのPIERROTの姿。
『やっぱ、仮面してなくてもカッコイイんだね … 』
普段私服や制服姿ばっかり見てたからか、今日の3人はとびきりカッコよく見える。
それに気をよくした亜嵐が近寄ってきて、ちょっとカッコつけて下から視線を合わせてくる。
亜「 … 惚れた？」
『いや、全然？』
すぐに隼が亜嵐の腕を掴んで私から彼を引き離し、私も涼太くんが後ろから抱き寄せられて引き離された。
隼「亜嵐くんいらん事してないでっ、もう！！」
亜「はぁ！？別お前には関係ないだろ！？」
涼「関係大有りですっ」
亜「なんでだよ、Aの彼氏にでもなったんですか！！」
涼「そうですけど、何か？」
隼「 … はい？」
あれ？
このご様子だと、もしかして玲於2人に言ってない感じ？
『わ、私 … 涼太くんとお付き合い始めました … 』
亜「嘘でしょぉおお！？」
亜嵐の叫び声が、廊下まで響き渡った。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 99人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「GENERATIONS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あ - 誤字多すぎなんだけど萎えるわ (2019年11月10日 16時) (
レス) id: 75e9093654 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - okppp212さん» コメントありがとうございます！そうなんです、あの漫画モチーフで書かせて頂いております！大好きなんですよね...あのバンドが... (2019年10月16日 21時) (レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
okppp212(プロフ) - やっぱり好きな漫画のやつだ！ってこの章で発覚して楽しみで読ませていただいてます！がんばってください！ (2019年10月16日 21時) (レス) id: fb074e63b9 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - こじゃるさん» コメントありがとうございます！これからも頑張ります！ (2019年9月23日 0時) (レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 続きが気になります！更新頑張ってください！ (2019年9月23日 0時) (レス) id: f9de41481b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜天 | 作成日時：2019年9月11日 14時
