復讐と恋とヨングク１０ (ページ16)

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★１か月後ページ16

衰弱した身体は順調に回復し、退院の日がやってきた。

２日前、B.A.Pの宿所で私の退院祝いをしてくれるとヨングクさんから連絡が来た。

後続曲でカムバックしたばかりなのに、そんな忙しい最中私のために時間を作ってくれるなんて申し訳ないと言うと、｢俺達みんなの全員一致の意見だから。｣と言った。

｢スケジュールの調整がつかず、１日休みと言う訳には行かず、夕方からは仕事が入っているから早めに切り上げることになるけど…ごめんな。｣とも言った。

みんなの優しさに嬉し涙がこぼれた。

何処で聞いたのか？病院の回りは、マスコミや私を一目見ようと言うペンと野次馬達でいっぱいになった。

退院祝いだとお花やプレゼントをたくさん貰って持ちきれないくらい両手がいっぱいになった。

１人１人に丁寧に頭を下げた。

サングラスをかけたショートヘアの女性にぶつかった。

｢調子に乗らないで。｣

腕の力が抜け、抱えていたお花やプレゼントが地面に落ちた。

｢あの家も、洋服も、アクセサリーも、オッパも、芸能人としての人気も…全て私の物なんだから。何一つあげない。全部、全部、私だけの物よ！｣

｢キャー。｣と言う悲鳴と、｢ははははは…。｣と言う悪魔の笑い声が聞こえた。

私の白いワンピースに真っ赤な薔薇の花が咲いていた。

｢ヨングクさん…。｣