044 : エニフ ページ44
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亮くんはわたしを視界に捉えるなり
もともと大きな目をさらに大きくして
菅田さんの声なんか無視してわたしの前にしゃがんだ。
『顔赤っ！どうしたの！』
亮くんのひんやりとした大きい手がわたしの頬に触れた。
…好きな人が、亮くんが、わたしに触れた。
咄嗟に顔を背けるけど亮くんの手がわたしを離してくれない。
亮くんに抱きしめられた感覚が一気に戻ってくる。
『あっつ…熱あるよね？』
「…下がったよ、」
『下がったって…熱があるならさっきの電話で』
「亮くんの仕事の邪魔になるでしょ、」
『はぁ…、あのねぇ、』
亮くんが口を開こうとしたタイミングで
運転席から出発します、と声が聞こえてきた。
わたしの代わりに亮くんが大体の住所を教えていて
わたしの頭は真っ白になるだけ。
隣の環奈ちゃんが手を握ってくれていて、
こんな贅沢なことはないのに何も考えられない。
会いたくなかったのなら、そう言えばいいのに。
菅田「お亮とその子は知り合いなん？」
『え、あ、まぁ、ちょっとね』
ちょっと…？
わたしと亮くんの関係ってちょっとなの…？
…だめだ、マイナス思考になる。
これじゃあただのめんどくさい女なのに。
せっかく亮くんと会えたのに、もっと嫌われちゃう。
「ごめんね、環奈ちゃん、寝ますね、」
橋本「どうぞ！わたしにもたれかかってください！」
「それはできないかなぁ、」
環奈ちゃんの綺麗な顔を目に焼き付けてから
もう一度だけ謝って瞼を閉じた。
「失礼します」と環奈ちゃんの声が聞こえてくると
わたしのこめかみの部分に何かが当たって、
それは環奈ちゃんの肩だということに気づいたのは数秒後。
環奈ちゃんの甘い匂いに包まれながら記憶がなくなった。
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みるく(プロフ) - 続きまってます😭 (2月23日 0時) (
レス) id: 831d9c5ab9 (このIDを非表示/違反報告)
梨菜(プロフ) - この作品大好きなので、連載またしてくれて嬉しいです！！ありがとうございます！ (2019年6月1日 23時) (レス) id: b47de58dc9 (このIDを非表示/違反報告)
リョウ(プロフ) - また、吉沢君の小説を書いてくださりとても嬉しいです！更新頑張って下さい！ (2018年10月5日 8時) (レス) id: 7c0cec81f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花霞
| 作成日時：2018年10月4日 21時
