私の幼馴染は。6【吉沢亮】

待ち合わせ ページ24

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『A、これから時間ある？』



今日も別々の仕事だった亮ちゃんから
19時過ぎ、電話が来た。

ラインライブをした週の土日のデートぶり。
何日ぶり？私に向けられた亮ちゃんの声を聞いたの。

少し前までは毎日のように聞いていたのに。


亮ちゃんから電話がかかってきたのは仕事終わりに
マネージャーのマリさんとご飯に行こうか、と話していたときだった。

マリさんに確認すると
「たまにはゆっくりしてらっしゃい」と言ってくれた。



「うん、行けるよ」

『なら駅前に来てほしいんだけど、』

「歩いて行くから遅くなるかも」

『あれ、マリさんは？』

「仕事が残ってるからって事務所に戻ったよ」

『マリさん忙しいなら頼めないかぁ、』




どうしよう、と亮ちゃんの声が聞こえてくる。

このままだと亮ちゃんのことだから
「迎えに行くからそこにいて」なんて言い出しそう。

そんなことは申し訳なくてさせたくない。
私より忙しい亮ちゃんにこれ以上、負担をかけさせるわけにはいかない。




「1人で歩いて行けるよ」

『でも…』

「亮ちゃん仕事終わったの？」

『うん、今日はもう何もないよ』

「じゃあ電話しながら行くね。そのほうが私も安心する」




電話だったらあまり負担をかけないかも、と出した提案を
亮ちゃんが「それなら」と了承してくれた。

電話越しの声ってなんでこんなにドキドキするんだろう。

耳元で聞こえる亮ちゃんの声にドキドキしながら駅に向かった。



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