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*
「......」
『......』
次の日、本当に湧は私の部屋へとやってきたのだけど、何だか様子がおかしかった
いつもここが分からないとか、もう無理、とか
勉強中もお喋りが絶えないのに、今日はずっと静かで、かといって勉強も進んでいる様子もない
何か考え事？あの湧が？なんて、ちょっと失礼なことを考えつつも、いつもはうるさいと思ってるそれが無いのは逆にこちらもやりずらいし、
なんとなく集中できなかった
『...き、のうさ、お父さんの出張先のお土産、お母さん湧ん家に持ってってたよね？美味しかった？』
「......ん？あー、煎餅な、美味かったよ」
『そっ、か』
会話を振ってみても、いつもよりも盛り上がらない会話に、モヤモヤして
でも、私はどちらかというといつもみんなに悩みを聞いてもらってる立場だから、どうしたらいいのかもわからなくて
『...ねぇ、わく、？』
「ん？」
『何か今日のわく、変だよ...』
耐えられなかった
2人でこの部屋で過ごすのはもう慣れていたはずなのに、何より自分の部屋なのに
息苦しかった
『何か悩んでるの？私じゃ頼りないかもだけど、聞くぐらいならできるよ...？』
「っ、......」
...悲しかった、やっぱり私じゃ頼りないんだって
わかってたけど、いつも私のこと気にかけてくれるのに、今までずっと助けられてきたのに
私は湧に何もしてあげられないんだって
『.........お茶、取ってくる、』
絶えきれなくなって、湧の前から立ち上がって1階へ逃げようと扉に手をかけた
「A、」
いつになく、真剣な声だった
部屋を出ようとした私の手首を掴んだ湧は、私の方なんか向いていなくて、俯いた顔から表情を読み取ることが出来ない
『...わく、？』
「.........ごめん、」
『え？』
掴まれた手首が急に引っ張られ、何故か座らされたベッドの端
『！、ね、まって！わく、！
や、っ......』
ロングスカートの裾を膝上まで捲った湧は、膝の上の方、太ももの辺りにあるそれに指を這わせた
「っ、...この傷跡、なに......？」
真っ直ぐで、苦しそうで、潤んだ瞳
結局、心配を掛けているのも悩ませているのも
全部全部私だった＿＿＿＿＿
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ucst0307(プロフ) - きいさん» 完結おめでとうございます！めちゃくちゃ面白かったです😭何度も読み返します！！ (2021年12月22日 0時) (
レス) id: f62ccc5a63 (このIDを非表示/違反報告)
きい(プロフ) - ucst0307さん» お返事大変遅くなってしまいすいません🙇♂️とても嬉しいお言葉ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけていたら嬉しいです(^ ^) (2021年12月19日 16時) (レス) id: 5fec2377c4 (このIDを非表示/違反報告)
ucst0307(プロフ) - コメント失礼します。今一番楽しみにしている作品です！^ ^これからも楽しみに更新待っております♪ (2021年11月15日 0時) (レス) @page39 id: f62ccc5a63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きい
| 作成日時：2021年9月25日 0時
