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*
『っ、！』
その瞬間、首筋に走った痛みに
驚いて彼を見上げれば、つけちゃった、なんてイタズラに笑うだけ
半年間で、初めてのことだった
『な、んで、？』
「んー、つけたくなったから？」
その言葉と共にはい！と渡されたゴムはさっきまで私の髪を縛っていたもので、
「これで暫くは結べないでしょ？」
なんて、当の本人は全く悪びれる様子はなくて
でも私自身、私たちの関係においてタブーとも言えるそれになんだか独占欲のようなものを感じて
そんなわけないのに、すごく嬉しくて、暑いとかもうどうでもいいやって
颯太くんが伸ばしてくれた手に自分のを重ね起き上がると、やっぱりさっきまで縛っていたからちょっとだけ跡がついてて
不自然かなって思ったけど、まぁ今更どうにもできない
「ね、テスト最終日暇？今のじゃ足んない」
『...うん、大丈夫だよ、』
「やった、テストがんばろ〜っと」
今まで私が断ったことなんてないのに、嬉しそうに喜んでくれる颯太くんが愛おしくて堪らない
それと同時に、なんで私なんか相手にそんな喜んでくれるんだろうって、自分に自信がないからこそ、不安になる
だって、大前提として颯太くんにはユウちゃんがいるのだから
『...颯太くん、』
「うんー？」
『すき、』
「ただいまぁー！！！！！」
その瞬間、玄関扉の開く音と大きな声がした
きっと今のは聞こえなかったなぁ、って
不安を感じるとつい発してしまうその2文字は、今日ばかりは彼の耳には届かなくて宙に浮いたままで
ドタドタと階段を登る音に気持ちを切り替えようとした、のに
「...それ、今言う？」
『え、』
そう言って一瞬触れた唇が離れた瞬間、ガチャりと音を立てて開いた扉の向こうで
袋を持った湧が怪訝そうな表情を浮かべた
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ucst0307(プロフ) - きいさん» 完結おめでとうございます！めちゃくちゃ面白かったです😭何度も読み返します！！ (2021年12月22日 0時) (
レス) id: f62ccc5a63 (このIDを非表示/違反報告)
きい(プロフ) - ucst0307さん» お返事大変遅くなってしまいすいません🙇♂️とても嬉しいお言葉ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけていたら嬉しいです(^ ^) (2021年12月19日 16時) (レス) id: 5fec2377c4 (このIDを非表示/違反報告)
ucst0307(プロフ) - コメント失礼します。今一番楽しみにしている作品です！^ ^これからも楽しみに更新待っております♪ (2021年11月15日 0時) (レス) @page39 id: f62ccc5a63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きい
| 作成日時：2021年9月25日 0時
