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第42Q:海常高校の危機 ページ45

黄瀬「お願いっス!Aっち先輩!!」

何度も耳にしたことのあるこのワードを
黄瀬が発したのは期末試験が控えていたからだった。

__

笠松「いいか、バカじゃ困るんだよ。
まず勉強できねーやつは夏休みの講習があやうい!!てめぇがそんなくだらねーことで休んだらどうなるか分かってんだろうな!?」


_ゲシッ


黄瀬「いてっ!!まだそうと決まったわけじゃないじゃないっスか!」

理不尽に蹴られた黄瀬は涙目で訴える

黄瀬「じゃあ、笠松先輩教えてくださいっス!!」

笠松「いや、俺はダメだ」

黄瀬「え…なんでっスか〜」

小堀「あはは、ごめんな。笠松もまぁいわゆる できない方のやつなんだよ」

笠松「よけーなこと言うな!」

小堀「すまんすまん。まぁ、そんなわけだからさ、2年の奴らに頼んでこいよ」______


黄瀬「って、言うわけなんすよ」

なんとも笠松らしい理由だと天神は心の中で苦笑いをした

黄瀬「一生のお願いっス!俺、試合に出れなかったらAっち先輩だって困るんスよ」



『(え…なんで黄瀬くんが偉そうなの?)』

『…まぁ、いっか。じゃあやろっか。』

黄瀬「Aっち先輩〜!!」

そう言って泣きながら抱きついてくる黄瀬

『はいはい』






___放課後、天神家

勉強道具を持って、メールで送られてきた天神の家までやってきた黄瀬。


____ピンポーン


「はーい」

____ガチャ


「お、黄瀬か!」

黄瀬「…え?」


目の前に立っていたのは天神ではなく早川

黄瀬「え、なんで早川さんが!?」

早川「お(れ)はテスト前、いつも天神と一緒にやってるか(ら)な」

黄瀬「早口だし訳わかんないっす!!」

『あ、黄瀬くん。いらっしゃい』

黄瀬「(私服までオシャレってAっち先輩完璧すぎじゃないっすか!?)」

中村「よ!」

黄瀬「どうもっす。」

中村「ていうか、お前 彼氏いるんだろ?
3人も男あげていいのかよ」

『まぁ、そんなことで怒るような人じゃないから平気。そんなことより勉強』

そう言って始めた勉強…
天神に教えてもらう内に黄瀬はひとつ気づく


黄瀬「ていうか、俺が言うのもなんすけどAっち先輩 自分の勉強は?」

『私は大丈夫』

早川「天神は、カメ(ラ)アイだか(ら)、
1度見さえす(れ)ば全部分か(る)んだぞ!!」

『…まぁ、そういうこと』

黄瀬「え〜、ずるいっす。じゃあ勉強余裕じゃないっすか」


『まぁね』

そんな風にワイワイと勉強会が開かれていた。

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作者名:水無瀬。 | 作成日時:2020年1月3日 15時

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