とある少女とチョコラート

よろしくお願い致します ページ8

まる二日間眠りについた後、パッショーネのボスだという人に会った。

起きることが出来なかったので、その人に来てもらうことになってしまったけれど…まぁ、気にしてないようだったし、いいか。

それより、その人の髪がピンクに緑の斑模様だったせいでうっかりカビヘアーと言ったことと、そのせいで泣かせてしまったことが申し訳ない。

先生めちゃくちゃ笑ってたなぁ…楽しそうでなによりです。



あぁ、それから、バッジを貰った。パッショーネの人間である証明のバッジ。これを受け取ったらもう抜けることは出来ないとか言われたけれど…私は名目上のものなので、そこは問題ないらしい。よくわからんけど。

まぁ、扱いは他の人と変わらないので、ある程度の仕事をすることにはなるそうだ。

本来なら配属チームなどがあるとの事だが、それは今は保留になっている。傷が治ってからどうするか決めろと言われたしね。

それまでは、チョコラータさんの管理の下で生活することになる。

個人の部屋はあるが、チョコラータさんの指示に従って生活することになる。何かあれば連絡しろ、と言って携帯電話と番号を渡された。


「………説明は以上だ。なにか質問はあるか？」


「いえ…特には。これからよろしくお願いします、先生」


深々と頭を下げてそう言えば、チョコラータさんは複雑そうな顔をした。

…先生呼びは嫌いだったかな？


「そんなに畏まらなくていい…頭を上げてくれ」


ポンポンと優しく頭を撫でながら、困ったような表情を浮かべる。案外顔に出る人なんだな、チョコラータさんは…


……手、あったかくて、好きだなぁ。


「声に出ているぞ」


「嘘だろまじかよ」


「あぁ、まじだ」





くすくすと、楽しそうに笑うその顔を見て。

あぁ、かっこいいなぁと思った。

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