とある少女とチョコラート

ここはどこ、あなたは誰 ページ3

眩しい。音が多い。人の気配。

……お父さんが、来たのだろうか？「お客さん」もいるのかな…嫌だな、起きたくないな。でも…起きないと、もっと嫌な思いをするから。起きなきゃ…起きて、挨拶…いや、ごめんなさいって、言わないと。いやだなぁ…


「おや…起こしてしまいましたか？まだ寝ていてもいいんですよ」


さらさらと髪を撫でながら、金髪のイケメンが微笑み、そう言った。

…お客さんかな？顔がいい。こういう人なら、相手しててもそこまで苦痛はないかな。痛いのは嫌だけど。

私は今日はどうすればいいのだろう。サンドバッグか、それとも…どちらも痛いし、嫌だけど。お父さんに聞かないとわかんないや。


「お父さん、お客さん来てる…何すればいいの…」


掠れた声でそう言えば、視界の外から声をかけられる。


「お前の親父さんなら、もういねぇよ」


…おっと、こちらもまた綺麗な方ですね。顔が大変よろしいようで。

いや、そうじゃないな。そこじゃあない。たしかに綺麗だし眼福だし今なら死んでもいいと思えるが、そうじゃあない。


「…なんで、いないんですか？ここは、どこですか…？」


「お前の親父さんは死んだ、だからいない。……ここは、パッショーネ本部だ」


「……はい？？」


………？ナニガイッタイ、ドウナッテルノ？

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