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Tside
建物の中に入り、床にも毛布を敷いてミツを下ろした。
その途端、ミツが震える手で口を抑える。
「みつ…っ？！」
「きもちわるい…」
聞き慣れない、弱々しい声に焦る。
体温が下がると吐き気の症状は出るものらしく
俺はまた落ち着いてと宥められた。
「みつ、飲める？」
ストーブの前で毛布にくるまるミツへ、温かいお茶を差し出すと、コクコクと頷かれた。
まだ震えていたから口元へ持っていきそっと飲ませる。
「たま…、頭痛い…」
「頭痛い？横なる？」
頷いたミツが、俺の脚へと頭を下ろした。
しばらくそうしていると
少しずつ震えが治まっていくのを身で感じられた。
「たま…」
「ん？どうした？寒い？」
「…たま、怖かった」
毛布からまだ冷たさの残る手がそっと出てきて、握られた。
胸が…ぎゅっと締まった。
こんな思い2度とさせたくないと。
「怖かったね…
もっと早く見つけてあげたかったんだけど…ごめんね」
「違う…。いや、うん…俺も怖かったけど」
ミツがノソノソと起き上がる。
慌てて支えると、向き合って座ったミツが
冷たい手で俺の頬を包み込んだ。
「たま、怖かったよねって。ごめんね」
…あぁ、君は。こんな時でも俺のこと。
「うん、怖かった。怖かったよ」
素直にそう言うと、ミツが抱きしめてくれた。
「これが1番あったかいな」
もう、絶対君を離さないと誓って
毛布に隠れてキスをした。
END 2022/11/26
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ちび(プロフ) - めっちゃ良いですね、藤北、から検索で来ました、ツイッターもリクエストさせてもらいました⚪︎何気ない藤北、めっちゃ好きなんです、ドラマのは私も妄想してたんでめっちゃ読んでてニヤニヤしちゃいましたわ🤭素晴らしいですね (2023年3月16日 13時) (
レス) @page33 id: ff59837987 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻弓 想
| 作成日時：2023年1月15日 21時
