四十二話 ページ43
午後、集まった一年はそう多くなかった。
案外みんな予定あるんだな。
遊ぶ、と言っても昨日突発的に提案したものらしくスポーツショップとかゲームセンターとかでふらふらとするらしい。
ぞろぞろ…とまではいかないけど連れ立って歩く人たちに俺は後ろからついていく。
……こういう時に話しかけられれば良いんだろうけどね、考えまでは行くけど行動には移せない…
集まった中でまともに話せるのって赤木くんだけなんだよね、その彼は俺と逆の集団の前にいる。
さてどうしよう…てか話しかけるとして、話題とかどんなのがいいのか……
悶々と考えるだけで進展しないまま、スポーツショップに着いた。
それぞれ離れない程度に散らばって見ているようで、俺はサポーターやシューズの品揃えを見る。
……あ、このシューズ今のより柔らかいな、足の自由が効きそうな感じ…
「本土、それ買うん？」
突然言われてびくっと肩が跳ねる。
誰だろ……あ、確か一年選抜の試合でセッターしてた…名前は知らないけど。
「…いや、今は持ち合わせがねぇし……」
「ほうか。んーにしても意外やわ」
「………何が…？」
「あっやべ声に出とった、ああいや全然失礼なことは考えてへんですよ！？ただ見た目詐欺やなって思っとっただけででして？！」
……なんだか怒涛の勢いでまくしたてられた。
そしてそれはまだ続いて…
「うわーっまた声に出てもうた！すんません本土さんお、怒らんでくれへん…？」
………なんか、騒がしい。
何も言わない俺を怒っていると勘違いしたのか、またまくしたてようとしてたけどその前に俺が動いた。
脇腹に軽く手刀を入れた。
急所は外したので痛くは無いはずだ。
手刀って頭の方が良さそうだけどね、ほら俺は身長そんなないから脇腹にだけど。
頭の傍らでそんなことを考えながら俺は言う。
「…それくらいで怒らねぇよ、あとここ店内だからあんま騒がねぇで……」
怒ってない、って言うのを聞いた……あれ、名前知らないや。
えー、一年選抜セッターくんは心底ホッとした感じで顔が明るくなった。
そんで何か買うものがあったのか、他の人のところに行っていった。
………尾白くんの時の二の舞いになりそうだった、回避出来た…。
勘違いからの誤解って解くのが難しいよね。
それからまたふらふらとして解散した。
ちなみに俺は微妙に話せたもののそう多く話せずに終わった、つまり進展はなかった。
人と親睦を深めるのも難しい。
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切(プロフ) - 沢山のコメントありがとうございます！返信方法をたった今知ったがために遅くなってしまい申し訳ありません……。嬉しさに元気をいただきました、本当にありがとうございます！ゆっくりな展開ですが、最後まで書けるように頑張ります！よろしくお願いします！ (2019年12月2日 23時) (
レス) id: 5aaccad0be (このIDを非表示/違反報告)
切(プロフ) - 甘党に目覚めそうさん» コメントありがとうございます！はわわ、あわわありがとうございます〜！ご期待に添えられるかはわかりませんが、精一杯最後まで書けるように頑張ります！ (2019年12月2日 23時) (レス) id: 5aaccad0be (このIDを非表示/違反報告)
切(プロフ) - 瑠衣さん» コメントありがとうございます！最後まで走り抜けられるように頑張ります！ (2019年12月2日 23時) (レス) id: 5aaccad0be (このIDを非表示/違反報告)
切(プロフ) - こころさん» コメントありがとうございます！おっと目の付け所が良いですね！ゆっくり展開ですがお楽しみにです〜頑張りますね！ (2019年12月2日 23時) (レス) id: 5aaccad0be (このIDを非表示/違反報告)
切(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます！北くんは最初に話そうと決めておりまして…。ありがとうございます、頑張ります！ (2019年12月2日 23時) (レス) id: 5aaccad0be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：切 | 作成日時：2019年11月1日 23時
