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二十話 ページ21

試合は二セット先取マッチ、コートに礼をして俺は一セット目、外から見る。

相手の二、三年は控えの人が主なメンバーのようだ。

そうであってもやはり俺たちより身体がしっかりしていたり、練習量の違いもあるから押されている。


ついてはいけてるから技術では負けていないとは思う…けど、うまく活かしきれてない。

活かしきれれば、今よりは押し負けないだろうに。



全体的な分析をした俺は次に相手方の選手それぞれを見て分析する。


あの人ストレート打ちが多いな、この人はドシャットが好きなのかキルブロックしかしてない。

…こっちのあの子レシーブ苦手みたいだ、焦りもあるみたいだし余計にダメになってる。


時々味方の分析もしながら、ずっと見続けた。





ピーッ



一セット目は二、三年が先取。


ちら、と点差を見たあとに俺は集まった一年選抜チームに近づいた。


「…流石やなぁ、上手いし強い……」

「勝てっこあらへんよな……」

「何点かはミスでおこぼれもろた感じやしな…」

見ていた俺よりもやっていた方が実力差を直接感じたらしく、肉体的にも精神的にも疲労していた。

「まあまあ、まだ一セットやっただけやで?はじめましての俺らやけど、緊張とかもほぐれたやろし…二セット目は落ち着いていけるやろ」

そう尾白くんが言う。

偏った雰囲気を中和してくれる人がいるのはありがたいね、次の話がしやすくなる。


「…せやな、落としてもうたけど次があるしな」

「そやな。次のセット……あ、本土はどないするん?」


一セット目は見るってことやったけど、と訊ねられるとちらほらと俺に視線が集まる。



いつもならここで挙動不審になるか顔が険しくなるけど………人見知りの俺はここでしまう。

ここからの俺は、一人のバレー選手としての本土Aだ。


ゆっくりと頷いて顔を上げれば、俺の目には他人からチームメイトへと映り方が変わる感覚がした。

そして話し始める。


「……二セット目は最初から俺が出る。ローテーションは一つ進めて、それから向こうの…」


誕生日とか好きなものを知らなくても、逆に名前すらも知らなくても、他人と思うのとチームメイトと思うのでは全然違う。

この試合限りだとしても、勝つという一つの目的を目指す仲間。


仲間なら警戒や怯えなんて壁はいらない。



普段の俺より良く言葉が出ることに呆気にとられている周りを気にせず、俺は言いたいことを伝えるとコートに向かった。



「………さ、反撃だ」

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(プロフ) - 沢山のコメントありがとうございます!返信方法をたった今知ったがために遅くなってしまい申し訳ありません……。嬉しさに元気をいただきました、本当にありがとうございます!ゆっくりな展開ですが、最後まで書けるように頑張ります!よろしくお願いします! (2019年12月2日 23時) (レス) id: 5aaccad0be (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 甘党に目覚めそうさん» コメントありがとうございます!はわわ、あわわありがとうございます〜!ご期待に添えられるかはわかりませんが、精一杯最後まで書けるように頑張ります! (2019年12月2日 23時) (レス) id: 5aaccad0be (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 瑠衣さん» コメントありがとうございます!最後まで走り抜けられるように頑張ります! (2019年12月2日 23時) (レス) id: 5aaccad0be (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こころさん» コメントありがとうございます!おっと目の付け所が良いですね!ゆっくり展開ですがお楽しみにです〜頑張りますね! (2019年12月2日 23時) (レス) id: 5aaccad0be (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます!北くんは最初に話そうと決めておりまして…。ありがとうございます、頑張ります! (2019年12月2日 23時) (レス) id: 5aaccad0be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年11月1日 23時

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