呪われた子�� ページ10
『恵ッ…！』
「こっちだ…！」
家についた俺は玄関へと駆け込む。
玄関から部屋へ続く、
長い廊下の途中には、
ぺたりと座り込む恵がいた。
彼はぐったりとしている津美紀を抱きしめている。
『津美紀は！？』
「わ、かんねぇ…！」
やはり、姉だからだろうか。
恵もそれなりに焦っているようで、
俺を見ても今日は悪態をつかない。
いつもは「バカバカしい」「気持ち悪ぃ」
とか、舌打ちだけされるとかなんだけどな。
俺も走って二人の元へ行き、
津美紀の容態を確認する。
『………呪われてるな』
「は、？」
津美紀を見てポツリと呟く。
ただ、呪われていると言っても、
強い何かに当てられたような感じだ。
……呪霊がうろついていたのか？
それとも憑かれた？
だが、呪霊の姿がない。
それに、、、それなら視える恵が気付くはず。
『…来る』
「は？」
本日二度目のは？を頂きつつ、
俺は二人を守るように向きを変える。
気配を感じたのは、左側の襖のもっと奥。
庭から一直線にこちらを見つめる気配だが、
それはグゥンッと跳躍すると、
部屋を仕切る襖をはっ倒し、姿を現す。
「アハ」
『なるほど。津美紀が弱るまで、
恵に気付かれない距離で、
じわじわちょっかい出してたって訳か』
学校じゃあ、恵はいないし、
視える人間もそうそういない。
そうなりゃ、コイツの独壇場。
しかも、楽しむようにじわじわ弱らせた。
コイツには、知性がある。
『そりゃ、特級クラスなら倒れるわな』
二足歩行。
身体は白い。
顔には黒い模様があり、
その模様に被さるように幾つも目がついていた。
程よい筋肉がついた身体は２ｍくらいある。
『恵、何がなんでも津美紀は守れよ』
「！」
すると、家が塗り替えられるように変化していく。
木製の一軒家である伏黒家が、
ゴツゴツした岩が転がる洞窟のような場所に変わったのだ。
上からはポタポタと水が垂れ、
ぴちゃんっと地面に跳ねる。
「な、んだこれ」
『生得領域だ。恵、ちゃんと見てろ』
「え？」
よろりと立って、コキコキと手首を鳴らす。
津美紀が倒れたのが、
原因不明の呪いじゃなくて安心した。
それにこれは、恵にはいい経験になる。
『これが呪術師だよ』
これが呪霊との戦いだって。
しっかり見て、焼き付けて。
それから、選択して。
これから恵自身どうしたいのか。
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Moon(プロフ) - 続きよろしくお願いしますm(_ _)m (7月21日 16時) (
レス) @page29 id: 95380bd188 (このIDを非表示/違反報告)
ナン - 本当にずっと大好きです！ずっと待ってます！ (2022年9月25日 7時) (レス) id: 4fd43f08d2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちょ - 本当に大好きで、1年くらい前から何周もして見させていただいておりました。もっかい見たくて久々に来たけどまだとまってるぅ泣いつまでもつづきまってます！！！ (2022年8月9日 3時) (レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
御影 - 完結済みなのでしょうか...?私はこの作品がとても好きで何回も見にきては更新を楽しみにしています。現実の方でも忙しいと思いますが頑張ってください！！ (2022年5月29日 21時) (レス) id: b108857f79 (このIDを非表示/違反報告)
焼き鮭 - この作品は完結済みですか？大好きな作品なので、続きがすごく気になります！ (2022年5月20日 17時) (レス) @page29 id: 64769613b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かるーあ | 作成日時：2021年3月7日 15時
