混迷�� ページ20
『…』
パッと目が覚めた。
これまでにないくらい気持ちの良くない目覚めだ。
俺はベタついた肌に顔を歪ませながら、
ベッドから降りる。
寝ている最中に起きたことはハッキリと覚えていた。
両面宿儺の指を取り込んだこと。
奴が俺の中にいること。
多分、視界共有もできるんだろうな。
でも、それでも、理解できない。
したくなかった。
『おはよう』
コンコンとノックをし、
オジサン寝ている部屋に声をかける。
勿論、いつものごとく返事はないのだが。
だから、適当に朝食だけ作って、
いつも俺はオジサンが起きる前に家から出る。
『行ってきます』
さて、これからどうしようか。
━━━━━━━━━
━━━━━━
━━━
「先生、お時間よろしいでしょうか」
ひょいっと廊下から顔を出したのは乙骨。
空き教室で報告書をまとめていた俺は
パチパチと瞬きを繰り返し、
弾かれたように『あぁ！』と零す。
そうだった、忘れてた。
『よくここが分かったな』
「皆に聞いたら、天童先生はよく空き教室に
入り浸ってるって言ってて…
取り敢えず片っ端から見てきたんです」
まぁ、職員室なんて場所ねーからな。
空き教室を有効活用させてもらってるってわけ。
俺は自分の前に乙骨用の椅子を引っ張り出し、
報告書から目を逸らす。
『ご苦労さん。最近どうよ、ここにも慣れた？』
「…はい、お陰様で。
皆…僕なんかに良くしてくれて…」
照れたように頭をかきながら、
乙骨は椅子に座った。
『お前だからだよ。
アイツら好き嫌いはハッキリしてるし』
「そ、そう…ですかね」
『あぁ。もっと自信持てよ』
最初は歓迎されていないっぽかったが、
今はそうでは無い。
一緒に学んで、鍛錬して、遊んで、
そうして彼個人を知ることで、
段々と彼を認め始めている。
こっちから見たら、
もう充分仲間に見えるぜ。
『よし、じゃあ何から話そうかな』
「なんでも。
先生が体験したこととか、聞きたいです」
そう微笑む乙骨に、思わず頬をかく。
こうして、俺は任務であったこととか、
そんなことを話し始めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1447人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Moon(プロフ) - 続きよろしくお願いしますm(_ _)m (7月21日 16時) (
レス) @page29 id: 95380bd188 (このIDを非表示/違反報告)
ナン - 本当にずっと大好きです！ずっと待ってます！ (2022年9月25日 7時) (レス) id: 4fd43f08d2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちょ - 本当に大好きで、1年くらい前から何周もして見させていただいておりました。もっかい見たくて久々に来たけどまだとまってるぅ泣いつまでもつづきまってます！！！ (2022年8月9日 3時) (レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
御影 - 完結済みなのでしょうか...?私はこの作品がとても好きで何回も見にきては更新を楽しみにしています。現実の方でも忙しいと思いますが頑張ってください！！ (2022年5月29日 21時) (レス) id: b108857f79 (このIDを非表示/違反報告)
焼き鮭 - この作品は完結済みですか？大好きな作品なので、続きがすごく気になります！ (2022年5月20日 17時) (レス) @page29 id: 64769613b0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かるーあ | 作成日時：2021年3月7日 15時
