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「きょもはこれからどんどん大変になっちゃうし、中々6人で集まれなくなるね」
慎太郎が話を振れば、京本はポカンとした顔で慎太郎を見つめる。
「え、俺抜きでは行くつもりなの?」
「そうじゃなくて!仲間はずれとかじゃなく純粋に、6人で集まれるの減るねって話!」
ややずれた回答の京本に笑うメンバーと、必死に弁解する慎太郎。
舞台が始まる京本は稽古もそろそろ大詰めとなる頃だろうし、始まってしまえば集まる集まらないどころの話ではないだろう。
「ふっ、まぁ、頑張るよ」
頑張ると小さく言う京本は、儚げな外見とは真逆の男らしい目をしていた。
「大我の舞台終わったらみんなでご飯行こうよ。お疲れ様会」
「なに、俺のためにやってくれんの?」
「うん。SnowManも呼んでやろうよ」
「それいいじゃん!やりたい!」
ジェシーの発案に何故か一番興奮している樹に、苦笑いの京本。
「俺のことみんなで集まるダシにするのやめてよ」
「俺はぁ、きょものこと思ってぇ」
「あーーいーーうーー!きーこーえーなーいー!」
「消防車の音でやる奴はみたことあるけど五十音でやる奴は初めてみたわ」
京本に俺が突っ込めば、皆んなが笑ってくれる。
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そうして笑いあっている内に気づけば結構な時間が経っていたようで、ラストオーダーの時間になってしまった。
かなり酔っ払っているのは慎太郎と樹、そして俺。
調子に乗って楽しみ過ぎてしまったようだ。
「俺、飲み足んねえから二軒目行ってきます!」
いつもより目が濁っている樹はそのまま夜の街へと消えていき、慎太郎はジェシーと高地におぶられタクシーに一緒に乗っていった。
そして最後に残った俺と、京本。
「…どうする京本、タクシーで帰るの?」
こういう時、京本は決して自分から話さない。
それが俺の出方を伺っているのか、はたまた緊張からなのかは分からない。
「…お前こそ、一人で帰れんの?」
「まぁ、どうにかなるでしょ。男だし」
酔っ払っているとは言えまだ会話も出来ているし、ギリギリ一人で立っていられる。
最悪帰れないとなれば漫画喫茶にでも泊まればいい話だ。
「…いま客間は物置になってるから通せないけど、家来る?」
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作者名:六花 | 作成日時:2019年5月18日 12時