二人は互いを意識する。 ページ11
京本大我side
「打ち上げいこーー！！！」
ソロコンサートが終わり、楽屋に戻った瞬間に騒ぎ出す慎太郎。
さっきまで結構しんみりした雰囲気だった気がするんだけど…
俺たちにはSixTONESとして永遠に活動できる保証もないし、デビューできるかだって正直わからない。
だからこのコンサートは、俺たちにとってはとても大きなもので、それが終わってしまった今、達成感の他にもなんとも言えない感情があった。
しかし、この男はそんな負の感情など吹き飛ばしてしまうようで。
「ねーえ！行こうよ！ね？ね？いいよね？俺店とっちゃうよ？」
「慎太郎うるさい」
「いいじゃん今日くらい！ね、北斗！」
樹に怒られても何処吹く風で、一番行きそうにない北斗へと話を振る。
「あー、まぁ…今日くらいは！」
「さすが北斗、話しのわかる男だ」
意外にも北斗はノリノリらしく、すぐに片付けを始めた。
「ね、北斗もこう言ってるしさー、行こう！」
そんな北斗に驚きつつ、椅子に凭れながら騒ぎ続ける慎太郎。
もともと行く気はあったのだろうが、慎太郎を面白がって答えを焦らしていた高地と樹が賛成の意を示す。
「はいはい。じゃあ予約お願いね。え、東京の店だよね？」
「俺肉食いたい」
「大阪わかんねえもん。東京の店」
そしてどこかへ行っていたジェシーがさも最初から居たかのような顔で現れてまた賛同する。
「俺はもともと行く気満々ですよ慎太郎サン」
「いつ戻ってきてたんすかジェシーサン。てかアナタは確定だから」
そんなこんなで俺がスマホをいじっている間に話はぽんぽん進んでいく。
すでに慎太郎はジェシーと遊び始め、他のメンバーも騒ぎながら荷物を片付けている。
俺、まだ答えてないのに。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 393人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：六花 | 作成日時：2019年5月18日 12時
