No.17 ページ18
「レイ!?」
がっと目を見開いて詰め寄ったエマとノーマンをよそに、レイは至極冷静に口を開く。
「悪ィ、ツケてきた」
「〜〜!!?」
声にならない悲鳴を上げるエマと、苦笑いを浮かべるノーマン。しかしそこに追い打ちをかけるようにもう一つの声が響いた。
「俺もいるからなー」
よ、と軽く片手を挙げて木の後ろから出て行くと、エマとノーマンの二人は予想通りの反応をする。
「Aまで!?」
何でー!?と口と両目を大きく開けるエマに、にやりと悪戯っぽく笑ってやった。
「お前らが中々話そうとしねぇから。流石の俺もそろそろ限界だぜ」
な?とレイの方に視線を向けると、レイはこくりと頷いて二人の元へ近付く。
「いい加減気になるから問い詰めようと思って」
持っていた本を首を傾げているエマに手渡したかと思うと、がしっと二人の首に手を回す。
「門で何があった?」
「え?」
そのまま腕の力を強める。二人の首を絞める勢いのレイを、俺は苦笑いを浮かべて見つめる。
「だって明らかに様子おかしかったし。『間に合わなかった』ってのにお前ら手ぶら」
「するどい!」
「何もねぇわけねぇだろ」
吐け、と睨みを効かせるレイを顔を変形させながら見上げるエマは、きっとこいつの頭の良さに感心しているのだろう。
「……助けてくれる?」
神妙な表情でそう切り出したノーマンに、俺とレイは一度顔を見合わせて大きく頷いた。
「話すよ。僕らは全員ここから逃げなくちゃならないんだ」
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ユウゴ - とても面白かったです!続きを早く読みたいです。楽しみに待ってます! (2020年8月12日 21時) (レス) id: 5f014d6a1f (このIDを非表示/違反報告)
雑食(プロフ) - ますださん» ありがとうこざいます!更新本当に遅くて申し訳ないです…… (2019年6月8日 21時) (レス) id: 9861b771f6 (このIDを非表示/違反報告)
ますだ - すごく面白かったです!更新楽しみにしてます! (2019年5月29日 21時) (レス) id: 84a7c43b1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雑食 | 作成日時:2019年4月21日 18時