マールブルグ病 ページ39
S.Mside
聡「健人兄ちゃん！！！！」
深夜23時過ぎ
風磨兄ちゃんから院内PHSに入った連絡に、僕は勤務中ということも忘れて、その場で泣き崩れてしまった
そんな僕の様子を見かねた師長に、お兄さんにひと目だけでも会ってきなさいと言ってもらえて、僕は泣きながら深夜のICUに駆け込んだ
ベッドの上で酸素マスクをあてがわれ、穏やかな呼吸を繰り返している健人兄ちゃん。痛々しかった挿管チューブが抜けているのを目にしただけでも嬉しくて、ホッとして、また涙が溢れてくる
そして僕が駆け込んできた足音で目を覚ました健人兄ちゃんが、ゆっくりと視線を動かして僕の姿を捉える
健「…そ、う……仕事…お疲れさま…
来てくれて、ありがとな…」
聡「……っ！」
思わず駆け寄って健人兄ちゃんのお腹のあたりにしがみつく。挿管で喉を痛めたせいか掠れ声ではあるけれど、優しくて温かい声に胸がじんわりと熱くなった
健「…み、なも……ありがと…
心配……かけちゃったよな…」
風「そりゃ心配はしたけど、兄貴悪くないし…本当に無事でよかったよ」
マ「うん、怖かったけど、健人兄ちゃんが戻って来てくれて嬉しい」
勝「俺もうれしい。でもまだ身体は本調子じゃないだろうから無理はしないでね」
各々が喜びや労いの言葉をかける
そんな些細な会話にも、日常が帰ってきた嬉しさを感じて、また僕は健人兄ちゃんに抱き着いた
それに今度は勝利とマリウスも加わって
年下3人で横になっている健人兄ちゃんにしがみつく
健「ふふ、みん、な……どう、した？」
聡「だって嬉しくて！」
健「……そっか
俺も…よか、った……帰って…来れて…」
マ「……健人兄ちゃん？」
健「死な、なくて…良かった……
また…みんなの、顔見られて、話せて……」
風「……兄貴…」
健「正直あんまり、覚えてないけど…倒れた時、身体…きつくて……もう、無理かもって思ってた……
だから、みんなが…助けて、くれて……嬉しかった、ありがとう…」
聡「……っ！」
今回のことで、大切な人を失うかもしれない怖さを初めて知った
もうこんな思いは二度としたくはないけれど、離れてみて改めて、4人が僕にとってどれほど大きな支えになっているか気付けた気もするんだ
聡「健人兄ちゃん、おかえりなさい！」
健「…ただいまっ」
だからこれから先の未来も、何があっても、どんな時でも支えになると誓うから
ずっと、ずっと、そばにいてね
END
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紫苑(プロフ) - 紗瑛さん» お返事遅くなり申し訳ございません。嬉しいお言葉ありがとうございます。更新頑張ります！ (2021年8月18日 19時) (
レス) id: 39722e53c4 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 空楽さん» お返事遅くなり申し訳ございません。そのように言っていただけて光栄です！8月後半は更新頑張りますのでまた呼んでいただけますと幸いです！ (2021年8月18日 19時) (レス) id: 39722e53c4 (このIDを非表示/違反報告)
紗瑛 - 更新楽しみにしています！ (2021年8月12日 21時) (レス) id: 2dcb5022ff (このIDを非表示/違反報告)
空楽 - 更新楽しみにしてます！ (2021年8月7日 1時) (レス) id: 86d36c49a2 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - SZ*青薔薇さん» いつもコメントありがとうございます！共感して頂けて嬉しいです！笑 青薔薇さんの作品もいつも楽しみにしています！これからも応援してます！ (2021年8月2日 0時) (レス) id: 39722e53c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2021年7月3日 2時
