マールブルグ病 ページ25
F.Kside
数日前から明らかに様子がおかしい兄貴
高熱が続いているせいかぼんやりしているし、食事もほとんど摂れず、それにも関わらず吐いたり下痢が続いているようでみるみる痩せていっている
俺も、ちびたちも、何度も病院を受診するように勧めているが、クリニックは受診したからと風邪の診断書を突き付けて話を終わらせ、取り合おうともしない
こういう時、長男っていうのは本当に厄介だと思う
ちびたちは兄貴に突き返されるとそれ以上何も言い返せなくて、後はもう俺が説得するしかない状況だった
今日は俺も兄貴もオフ
もうこの機を逃してはいけないと、俺はちびたちを仕事に送り出した後、意を決して部屋で休んでいる兄貴の説得に向かった
コンコンッ
風「兄貴、悪い部屋入るよ」
健「……ﾊｧﾊｧﾊｧ…」
ぐったりとベッドに横たわる兄貴は、もはや俺の声も届いていないようだった
風「兄貴、起きて兄貴」
健「…ﾊｧﾊｧ、ふ、ま……」
軽く肩を揺すりながら声を掛けるとやっと開いた目
その目はゆっくりと俺の姿を捉えはするが、焦点がふわふわと宙を彷徨っている
風「兄貴、流石にこれはまずいって
ちゃんとうちの病院で精密検査しよう」
健「…やだ……行かないっ…」
風「やだって言われても、もう正直体力的に1人で動くこともできないでしょ？兄貴ずっとこのままだったらどうすんの？」
健「…っ」
少し脅しのように言った俺の言葉に兄貴が少し怯むのがわかった。兄貴としても不安な気持ちと、病院に対するトラウマみたいなところでかなりせめぎ合っているのだろう
風「このまま動けなくなったら後悔するのは兄貴本人だよ？仕事だって今日はたまたま休みだけど、明日からはどうすんの？そんな状態で病院にも行かずに放置して、まともに働けると思ってる？」
健「…ﾊｧﾊｧ…なんとか、するからっ…」
風「なんとかするって出来ないだろ？！その体じゃ！
無責任だろそんなの！！」
健「…っ！」
埒のあかないやり取りにイライラして、思わず責め立てるような口調になってしまう
兄貴がそれに驚いて身を縮こませたと思った次の瞬間
健「…ゴホッッ！！」
兄貴が思い切り咳き込み、真っ赤な鮮血を吐き出した
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紫苑(プロフ) - 紗瑛さん» お返事遅くなり申し訳ございません。嬉しいお言葉ありがとうございます。更新頑張ります！ (2021年8月18日 19時) (
レス) id: 39722e53c4 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 空楽さん» お返事遅くなり申し訳ございません。そのように言っていただけて光栄です！8月後半は更新頑張りますのでまた呼んでいただけますと幸いです！ (2021年8月18日 19時) (レス) id: 39722e53c4 (このIDを非表示/違反報告)
紗瑛 - 更新楽しみにしています！ (2021年8月12日 21時) (レス) id: 2dcb5022ff (このIDを非表示/違反報告)
空楽 - 更新楽しみにしてます！ (2021年8月7日 1時) (レス) id: 86d36c49a2 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - SZ*青薔薇さん» いつもコメントありがとうございます！共感して頂けて嬉しいです！笑 青薔薇さんの作品もいつも楽しみにしています！これからも応援してます！ (2021年8月2日 0時) (レス) id: 39722e53c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2021年7月3日 2時
