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「原田、ここどう思う?」
「そこは、村上くんと森田くんのツートップで……」
入部当初は、サッカーのルールもわからなかった私。他のマネージャー達にバカにされてたと思う。けど今は、監督から、次の試合の戦略やスタメンを相談されるようになり、理不尽な居残りも無くなった
やりがいを、やっと感じ始めた頃から始まった大会
負ければ3年生は引退
部活に、全く興味がなかった私は知らなかったけど、運動部は結構強い部が多くて、全国大会に何度も出場している部もあるらしい。
サッカー部は、毎年あと一歩というところで、全国大会を逃してしまうらしい
でも今年は、村上くんがいるから、大いに望みがあるという噂が飛び交っている
その期待に応えて、村上くんの活躍により、順調に勝ち抜いていく、我が部
「あと一つで、全国やな」
「そうだね」
「原田さんも頑張ってくれてるし、俺も頑張って、約束守らんとな」
「約束………って?」
「忘れたん?“全国連れてったる”ってやつ」
「あぁ。うん」
忘れるわけがない。私だって、その為に今日まで頑張って来たんだもん
「一緒に、行こな?全国」
「………うん」
「ほな、また明日な」
“また明日”そう言って、別れたはずなのに
「村上は?まだなのか?」
「今電話してるんですけど、全く繋がらなくって」
いつも、練習試合でさえ、誰よりも早く来て、アップをしている村上くんなのに、こんな大事な試合に遅刻してくるはずがない
何かあったんじゃないか………と、不安が募る
試合が始まってからも、村上くんのことが気になって、集中できないでいると、ポケットの中の携帯が震えた
見慣れない番号
「……もしもし」
「あの、こちら中央病院の山田と言いますが、村上信五さんのお知り合いの方ですか?」
「…………はい」
声が震えて、上手く返事ができない
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作者名:ちか | 作成日時:2019年10月20日 23時