34 ページ35
『じ、じゃあ、体育館行ってきますっ！』
練習が終わってウェイトも終わった自由時間、私はサーブ練習がしたくて隣を歩く優希さんに言った。もしかしたら柳田さんには、私が憧れているというのがバレているのかもしれない。それもそうか、ルーティンからまるっと柳田さんと一緒なのだから気付かない方がおかしいよね。
石井「秘密の特訓ですか？」
『優希さん、本当冷やかすの大好きですね』
石井「だって〜、憧れの人が近くに居るのに喋れないなんて可愛いじゃーん。お姉さんとしては応援したくなるわけですよ」
これが応援ですか。
『う〜、行ってきます！』
半ば投げやりで言って足を進めた。
***
『…失礼します』
よし、今度は言えた。
体育館は運良く柳田さん一人。憧れの人だからやっぱり緊張は避けては通れないけれど、他に誰も居ない所に安堵した。ウェイトの後で良かった…
柳田「お疲れ様」
『ぉ、お疲れ様です！』
い、言えた！
今までより流暢に言えた！そして目も合わせられた！
この3日間で私、かなり成長したよね！？
柳田「そういえば木田さん、聞いちゃいけないのかもしれないんだけど…その…」
『？』
「…喋れないって？」
…終わった、何か終わった。
静かな体育館に沈黙と緊張が走る。
漸く分け隔てなく喋れる兆しが見えたという時に、まさか憧れの人から切り出されるとは思わなかった。確かに私の口から言ってない。柳田さんの言い方だと誰かから聞いたような物言いだ。誰だ？優希さん？石川くん？確実にどっちかだ。
確かに私は同年代の男性と喋れないけど、柳田さんなんて同年代の男性といえど憧れの人だ(勿論、バレーだけ)。
な、何て答えよう…！！
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 513人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「バレーボール」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しおん(プロフ) - はるかさん» お返事ありがとうございます！そのように言っていただけてとても嬉しいです(^^)もっともっと甘くなるように努力致します！！ (2019年12月10日 20時) (
レス) id: cd6fb91589 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - いえいえ、直して頂きありがとうございました^^ 柳田さんがｲｹﾒﾝすぎてどきどき止まりません笑 (2019年12月10日 12時) (レス) id: 625bd2f9b0 (このIDを非表示/違反報告)
しおん(プロフ) - はるかさん» 初めまして！お立ち寄りありがとうございます(*^^*)申し訳ありません、誤字でした。主人公の事です！ご指摘ありがとうございます、修正致しました。今後ともよろしくお願いします(^-^) (2019年11月28日 9時) (レス) id: cd6fb91589 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 小説読ませて頂きました！ところで、『間宮』さんって主人公のことですか？？ (2019年11月28日 8時) (レス) id: 625bd2f9b0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しおん | 作成日時：2019年11月26日 16時
