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『…ごめん。ドイツには、行けない』


それが、私がよく考えた答えだった。
私が龍神NIPPONに招集されたのは、昴くんの“一生のお願い”であってマサさんと昴くんへの恩返しの為で、マサさんにもその事は伝えている。公言しているにも関わらず、私はそのチャンスを断った。
それに私は選手達のストレスフリーを目指すのが仕事なのに、それすらも多分、拒否をした。そう思われても仕方のない事を、私はしてしまった。

『昴くんがっ、背中を押したんだよね。それはきっと、マサさんだけに託した思いだと思う。そこに私は居ない。まだ、居ちゃいけないんだと、思う。職務放棄って思われちゃうかもしれないけど、私は、行けない』

選手達のストレスフリーを目指すなんでも相談室、ただの話し相手の(名字)Aは、同時によく知る間柄でもある。そんな2つの立場の私からの、精一杯の言葉。

「…祐希のとこ行くの」

『え?』

「!…ごめん」

『ま…』

マサさん…

呼び止める声はバタンと閉じた扉に阻まれた。そして頭は混乱する。どうしてマサさんの話をしていたのに何故、石川くんが出てきたんだろう。それに何でマサさんが謝るのかも分からない。
謝らなきゃいけないのは私の方なのに…自分勝手、こじつけた、言い訳をすれば色々ある。要するに断る理由が欲しかったのだ。今までの私達の関係が変わってしまいそうで怖かったんだ。マサさんは昴くんと付き合っていた時からの知り合いで、私が一人になって苦しかった時、ずっと気に掛けてくれた恩人でもある。そんな人とどうなるって…分かんないじゃん。頭がついていかないよ…

『マサさん、ごめんなさい…』

謝らなきゃいけないのは私の方なんだ…

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作者名:しおん | 作成日時:2019年10月26日 6時

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