五十ミリ ページ5
梨花side
「あ、轟くんそっちなの？私こっちだから、やっとお別れだね」
仲良く話していたのに、さよならするのは名残惜しかった。
.....途中で「やっと」と聞こえたような気がしたが、俺は何も聞いていない。
「そうだな」
「うん！またねー」
ブンブンと手を振ると、轟くんも、小さくだけど振り返してくれた。
自分の帰路を辿ろうと前に向き直った。
その時、何かが手に触れた。
ぐいっ、と引っ張られ、バランスを崩す。
でも、それを支えると言わんばかりに壁のようなものに当たった。
もう、今から帰ろうとしていたのに、誰だよー..ナンパとかだったら怒るぞ。って、あれ...？
「轟くん....？どしたの？忘れ物？いや、そんな訳ねーか」
こうは言ったが、内心嬉しかった。
理由はどうあれ、引き留めてくれたことに。
どんどん胸が高鳴っていく。
「...俺、守るって言ったけど、どうすればいいかわかんねぇんだ...だから、これから一緒に学校に行かねぇか...？」
恥ずかしそうに顔を手で隠そうとするが、顔が赤いのが丸見えだった。
「....っわかった！じゃ、じゃあ！」
思わず、最後まで聞かずに走り去ってしまった。
....恥ずかしかった。
胸に手を当てると、ドキドキという音が聞こえる。
「ヤバいかも....」
これが、恋愛というモノなのか...？
だとしたら、
こんな気持ち、消し去らないと。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 123人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のまーん(プロフ) - 千々さん» おけまる (2019年8月22日 14時) (
レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
千々 - え、ねえねえ、どうやったら文字のリンク張れるの？ここで雑談まずいから談話室の方来てよ。 (2019年8月22日 11時) (レス) id: 787908e789 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：るぅ | 作成日時：2019年8月8日 21時
