128-TH- ページ28
探し求めていたものが見つかった。
その代わりに俺は何かを落として来てしまったみたいだ。
それはきっとすごく大切なもので、無くしたらいけなかった
でも今の俺じゃ、元いた道に戻ってそれを拾い集めることもできない
それだけ増えたしがらみが俺を苦しめていく
ああ、なんて自分勝手なんだろう。
全て知らないふりをして、サランをただ愛して、彼女が彼女の幸せを見つけるのを望めたらいいのに
どこまでも最低で、どこまでも惨めだ。
「ねえ、ジミナ。全部教えて」
そう言った俺を目を丸くして見つめたジミナは、心底驚いているようだった
ごめんジミナ、どこかで気づいていたんだ。
サランのことも、Aのことも。
ああ、なんで知らないフリを続けられたのに、今になってそれができなくなったんだろう。
「テヒョ、ナ」
「ごめん、ごめん」
お前らが俺のために隠し通そうとしたことを、守ろうとしたものを壊そうとしている。
でも、いつのまにかあの子に染まって、純粋になりたいと望んだ。
「もう1人だけ何も知らないなんてやだよ笑」
もう間に合わなくてもいい、
望んだものが手に入らなくてもいいから、
だから、同じ場所に俺も立たせてくれないか
「いつから、？」
眉間にしわを寄せ、泣き出しそうなジミナ。
お前は何も悪くない。お前が何を考えていたかなんて手に取るようにわかる。
誰も悪くない。メンバーもサランもAも、
俺だけ。
俺だけいつだって守られていた。
それはあまりに楽で、いつか自分まで偽って、いつまでもここに居たいとさえ思った。
だから、この気持ちはきっと俺が俺に与えた罰。
一生とけないようにかけた鎖。
「多分、ずっとだよ」
ずっとこの優しい嘘を信じ続けられたらよかったね、それがきっとみんなが幸せになる方法だったんだ。
「テヒョナ、ごめん、俺が、ごめん」
取り乱して、ただごめんと繰り返すジミナの肩に頭を乗せた
「・・・ありがとう、お疲れ様」
これしか今の俺には言えない
無責任に全てを投げ出した俺にお前にかけてやれる言葉なんて何もないのかもしれない。
「・・・ごめんテヒョナっ、最後まで騙してやれなくてごめん」
震える声はもたげさせた頭に静かに響いて、体中に浸透した。
「最後まで、騙されてやれなくてごめん」
俺たち最初からやり直そう。
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●(プロフ) - alexandrite_bbcさん» なんでいつもそんなに嬉しいこと言ってくれるんですか！笑 本当にありがとうございます！ (2018年2月18日 0時) (
レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - ●さん» じっくり読み返してつくづく思ったのですが、このお話、本当に名作だと私は思っています^^私、twitterでも占ツクでもかなりの数のお話を読んでますが、本当に素晴らしい作品だと思っていますのでこれからもじっくり読ませていただきますね^^ (2018年2月16日 16時) (レス) id: 35241c8ff2 (このIDを非表示/違反報告)
●(プロフ) - alexandrite_bbcさん» いつも本当にありがとうございます！少し物語をサラサラ〜と進めすぎた感じが否めませんが、ここからどうにか頑張ります 笑！ (2018年2月16日 14時) (レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 1から読み返して来ました^^テテ、どうなるのかな？更新とても楽しみに待っております^^ (2018年2月16日 12時) (レス) id: 35241c8ff2 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 胸がぎゅっと苦しいのがずっと続いてます( ；∀；)はぁ...どうなるのかな…更新楽しみに待っております！！ (2017年12月10日 6時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：● | 作成日時：2017年12月3日 20時
