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「……俺、ちょっとトイレ行ってくるわ!」
予告時間の9時ギリギリになって言う黒羽くん。
「えっ!?もうちょっとでキッド来るよ?」
黒羽くん、キッドのファンなのに……
このままじゃあ、見逃しちゃうよ……
「おーう!間に合わせるから大丈夫だ!」
「もう、快斗ったら。緊張してトイレ近くなっちゃったのかなぁ」
青子ちゃんの一言に、なるほど、と納得。
彼ならそういう一面もありそう。
ふふっ……黒羽くんのそういうところ、可愛らしいな。
「おい!あと1分で予告時間だぞ!気を引き締めろ!!」
青子ちゃんのお父さん、中森警部が声を張り上げて言う。
ついに……生で怪盗キッドが見られるんだ……!
「3……2……1……………0!!」
中森警部のカウントダウンがゼロになった瞬間、辺りは真っ白な煙に包まれた。
火災だったらとても大変なので、咄嗟に服の袖で口元と鼻を抑えた。
何も見えなくて青子ちゃんの名前を叫ぶけれど、返答は無し。
フラフラと歩く内に、煙は少しずつ薄れていった。
そして、部屋の中央に置かれているはずのブラックダイヤモンド。
──────………ショーケースの中身のそれだけが、綺麗に無くなっていた。
周りを見ると、青子ちゃんや警備員の人達は皆倒れている。
立っているのは私と中森警部だけ。
……もしかして、さっきの煙は催眠薬だったのではないか?
きっと、否、絶対そうだと全身で感じ取る。
中森警部と目が合った。
その瞬間彼は駆け出し、部屋を出て行った─────……
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華美 - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» 初期の頃からですか!ありがとうございます嬉しいです!これからも頑張ります〜 (2019年6月21日 19時) (レス) id: 06514a18af (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - うわぁぁあ( ;∀;)終わってしまった、、、初期の頃から読ませていただいてました!番外編待ってます!( ´ ▽ ` )ノこれからも頑張ってください! (2019年6月21日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
華美 - 雨上がりのcrewさん» わわ、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年6月19日 10時) (レス) id: 06514a18af (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年6月16日 15時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華美 | 作成日時:2019年5月7日 21時