伊:お星様にお願い事 ページ1
今日は、半世紀に一度の流星群が来る日だと、世間じゃ大騒ぎだ。
私も生で見たいとは思ったけど、私の住んでいるところでは町の明かりでよく見えないらしいのでテレビで妥協しようと思った。
けれど。
暖かい家の中でまったりとテレビを見ようと思ったその時、友達から連絡があった。
「うわぁ!たくさん光ってるよー!」
暗い夜道、整備されていない道を慎重に歩く私とは反対に、冬の寒い星空の下、上を見上げてはしゃぐ様子の男が一人と
「あんまり走り回るな、また転ぶぞ」
はしゃいでいる男を見て顔をしかめる大男が一人
「ルートがいるから大丈夫だよ!ね、Aちゃん!」
「え、なにが?」
急に話を振られて戸惑う私に、前を歩いていた彼がこちらを振り返って問い掛ける。
「俺が転んでも、ルートが助けてくれるってAちゃんも思うでしょ?」
目をぱちくりさせながらどこか嬉しそうに訊いてくる彼
「あ、うん……?」
本当にいきなりな事で、なんと答えたらいいのかわからないでいる私を見たルートはフェリちゃんを叱る
「おいフェリシアーノ、急にそんなことを訊かれたら困ってしまうだろう」
「そうかな?うーん、Aちゃんごめんね?」
訳がわからないまま急に謝やまられても、理解が追い付かないし困るのだが、
「あ、謝らなくても大丈夫だよ」
フェリちゃんとこうして話すのは好きだ
「寒いねー!」
目的の丘の上に到着したが、フェリちゃんの言うとおり凄く寒く、吐く息も白い。
ルートはそこら辺に座って途中に買った缶コーヒーをすすっている。
私とて馬鹿ではない、ちゃんと防寒着や暖かい飲み物を水筒に入れてきている。だけど、それだけではこの寒さはどうしようもない。
歯がカタカタと音を立てる。
「Aちゃん、良かったらこれ使って?」
そんな私を見て心配してくれたのか、そう言った彼は自分の鞄から毛布を取り出して私に渡してきた。
「別にいいよ、フェリちゃんが寒いでしょ?」
「俺は全然平気だから!Aちゃんが使って?」
「でもフェリちゃん薄着じゃん。絶対寒いよ」
私は防寒対策バッチリだから、マフラーも手袋もしていないフェリちゃんよりも断然暖かい。
私も寒いけど、フェリちゃんはそれよりもっと寒いんだから、私が使うのは変だ
「俺はいいからさ、ね?」
「うーん……じゃあ、ありがとうね」
尚も食い下がってくる彼に根負けして、毛布を受け取ると、彼は嬉しそうに顔を綻ばせた。
「二人とも上を見てみろ」
- 金 運: ★☆☆☆☆
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そら色ぱんだ(プロフ) - イチゴフラペチーノさん» コメントありがとうございます。その言葉を待っていました!後でフェリちゃん視点の話を書く予定ですのでそちらで分かると思います。でもヒントを出すとしたら、フェリちゃんのお願いは絶対叶いますよ。 (2017年8月5日 11時) (レス) id: a29f2cd473 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴフラペチーノ - フェリちゃんが主人公のお話でフェリちゃんとルートが何をお願いしたのか気になります! (2017年8月5日 0時) (レス) id: e3c16ab556 (このIDを非表示/違反報告)
そら色ぱんだ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます!その一言でやる気が溢れてきます! (2017年5月14日 12時) (レス) id: 115534a937 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - とても面白かったです!頑張ってください (2017年5月12日 23時) (レス) id: 1ce20541ad (このIDを非表示/違反報告)
そら色ぱんだ(プロフ) - maoさん» それはよかったです!ありがとうございました! (2017年4月30日 12時) (レス) id: 115534a937 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そら色ぱんだ | 作成日時:2017年2月19日 3時