オーエル3 (ページ46)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:158,950 hit

138 ページ46

智「んな露骨に離さなくても..笑」

「え、あ、ごめん笑」

和「じゃあ俺の手握る？」

「はい？」

いやいやいや、

じゃあ、の意味が全くわからないんですけど

この男、私を振った自覚あるのか..？

「....(睨)」

和「なんだよ」

智「にのちゃんの手は俺の～」

和「うわっ、ばかやめろしっ！」

私の膝の上を通り過ぎて大野くんがにのの手を握る

なんか、、

「場所交代します？」

智「うん！」

和「ふざけんな」

翔「ハハッ、A前おいで～笑」

アウトレットモールに着くまで、謎に、にのと大野くんのラブラブモードは続き

着いた頃にはにのはなんだかげんなりしていた

-

駿「さーーとーーしぃーー！！！」

栞「駿っ！」

車を降りると、向かいに停めた車から駿くんがこちらに走ってきて大野くんに飛びつく

智「ほら駐車場で走んな危ねえだろ」

なんか、、大野くんパパみたい

栞「ごめんね智くん」

智「んぁ、うん」

駿「Aも早くいこぉ！駿ねおもちゃ屋さん行きたい！」

「え？あ、でもっ..」

大野くんと手を繋いでた駿くんがもう片方の手を伸ばし私の手を掴む

栞さんも一緒に...と後ろを向くと、栞さんのすぐ後ろににのの姿が見えた

なんか、、複雑

「......」

栞さんとにのの姿が頭にはっきり刻まれて消えない

ばかだな、振られてんのに私

智「A」

「...っ？、」

右手を駿くんに揺らされぶらぶらとさせながらぼんやり歩いているといつのまにか足は止まっており、駿くんと大野くんがこっちを見ていた

智「ぼーっとしてると迷子になるよ」

「っ、ならないし!笑」

駿「A迷子なの？？」

智「そー、このおばちゃん迷子なんだって～」

おばちゃんだと、、？怒

駿「駿でも迷子にならないのに～」

智「ほら～迷子にならない歩き方教えてやれ駿」

そう言うと、駿くんの小さな手が私の手をより一層ぎゅっと握った

駿「こうしてたら離れないよ」

小さいけど、優しさで溢れてる温かい手

大野くんの優しさが駿くんに伝わって、大野くんと駿くんの優しさが2倍になって私に伝わってきているみたい

夏の暑い日なのに、手を握っていても暑苦しくない

心地いい温かさが私の指先をじんわりと包んだ