オーエル3 (ページ29)

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雅「で、どうするの？あ、もう言った？！」

「え？あ、それは..」

まーくんが1人でどんどん舞い上がってしまう前に、全部話した

にのには他に好きな人がいること

栞さんの名前は伏せたけど、私も大好きな人だって言った

別にこのことに関して答えなんて求めてない、ただ誰かに話して楽になりたかったんだと思う

.

雅「.....はぁ、」

「....」

雅「...馬鹿だねぇにのも笑」

「.....」

雅「絶対A選んだ方があいつ幸せになるって」

「...笑」

雅「ほんと大馬鹿だわ」

今度は私の代わりに悔しがってくれているみたい

その優しさにはつい泣いてしまいそうになる

雅「でもあいつ本当いい奴だから」

「....」

雅「ほら、口悪いしドSだし天邪鬼だけどさ？」

「...」

雅「そんなにのを好きになったAは超見る目ある！俺が褒めてあげる！」

「わっ、ちょっと!笑笑」

話の路線が少しずれてしまってる気がするけどまーくんの溢れる優しさは痛いほど伝わってきた

やっぱまーくんに話してよかった..

頭を犬みたいにわしゃわしゃ撫でられながら少しだけ視界が滲んだのは、

.....秘密

.

雅「じゃあこれ、Aにあげる」

「...なにこれ？」

雅「これにののライター笑」

「....え？笑」

雅「さっき向こうにタバコ吸いに行った、渡しに行ってあげてよ、探してると思うから笑」

グリーンカラーのどこにでもありそうなライター

あっち、と指されたのは車を停めてある方だった

そういえばあっちは喫煙所があったな..

雅「あ！A！みた？！流れ星！」

「え？」

雅「ほら！」

ライターを持つ私の手を掴んだまーくんが指差すのは満点の星が浮かぶ空

自然豊かな場所だけあって、星もよく見える

流れ星かぁ、前に大野くんと流星群を見たのを思い出した

あの時、何をお願いしたんだっけ.......

「綺麗....」

雅「なんか、願い事叶いそうだね」

「単純すぎ笑」

雅「えー、そう？」

流れ星に願いを込めると叶う

なんて、誰が言い始めたんだろう

恋をすると、女の子はやたら占いを信じたり星にお願い事をしてみたりする

格好悪いけれど、私もそんな女の子の1人なんだ

そして、私が今流れ星にお願いをするとすればそれは...