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ドヨンのお店を出ても、ここは繁華街。真っ暗闇の中でも眩しいくらいの光が光光と照っている
今日はかなり飲みすぎたせいか酔ってはいないが身体がポカポカする。外の冷たい空気がとても気持ち良かった
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「……汚い世界」
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この時間になれば外は肩を並べて歩く下品な男女ばかり。女1人で歩いているのは私くらい
あぁ、あの子は随分と若そうなのにおじさんといるなんてそう言うことだよな、とか。あぁ、あの女の人は薬指に指輪付けてホストみたいな男と歩いて、不倫してるのかな、とか
デリカシーは欠片も無かったが、こんな人達の中ならドヨンが物凄く綺麗な人に見える。
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「……私も、テンと歩いてる時こんな風に見られてたのかな」
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カップルなんかじゃなく、1晩の都合のいい関係に見えていたのか。いや、実際そうなんだけど……
それなりに従順に生きてきたはずなのに、彼から離れてみて気がつく。なんて淫らな事をしていたのだろうって
真冬の夜の空気を思いっきり吸い込むと、こんな場所の空気でも体の中が何だか浄化されたように感じる。
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「もし、このままテンと離れてもそれはそれでいっか」
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そう言って角を曲がった。ここから新しい人生が始まるかのような大袈裟な気持ちを持って
だけど一瞬にして、私の中のそんな感情が消える
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「……っ」
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こんな風に彼と合わせるのは神様の悪戯なのか。もしドヨンのお店を少し早く出ていたら？それかもう少し長居していたら？
タラレバを今考えても、もう取り返しがつかないが考えずには居られない
だって目の前には、先程までそこら辺にいたような下品な女の肩を抱いた彼がいたのだから
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「………っ、テン」
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だけどテンは顔色何一つ変えなかった。というか、私が見えていないようなそんな…感じ
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『…テン〜、だれこの人ぉ?』
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やめて、テンはそんな風に甘えられるの嫌いなんだから。そんな風に撫で声出されるの嫌いなんだから
お願い……だから、テン………その女を突き放してよ
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TN「……さぁ？全く覚えてない。ほら、行こ」
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呆気に取られるとはこの事か。ほんの2週間前まで私の名前だけしか覚えていないなんて思っていた自分が恥ずかしい
なんだか、私といた時とは別人のようなテンが横を通り過ぎる。鼻にはテンの香水がこびりついて泣きそうだ
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「テン………ごめんね。好き」
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jfpzGmohs5(プロフ) - これっめもしかしてHey!Say!JUMPの歌だったりしますか！？！？ (11月13日 23時) (
レス) id: 5451b6343b (このIDを非表示/違反報告)
みんみん(プロフ) - どのお話もとっても素敵です…楽しく読ませていただきましたありがとうございました (2023年3月8日 5時) (レス) id: 708a20f575 (このIDを非表示/違反報告)
由利(プロフ) - なんかマークの話エモくて（？）泣きました（ (2022年8月12日 23時) (レス) id: 236b7ecb2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなこ
| 作成日時：2022年1月14日 15時
