・ ページ4
テンに最後に会ってから2週間が経とうとしていた。そして、私は仕事終わりバーに駆け込み酒を流し込む。今日は金曜だから、お酒も気兼ねなく飲める
.
.
「はぁ……なんでよ」
.
.
また連絡する、そういった彼からはあれから1度も連絡が、来ないまま。私のモヤモヤだけが募る
あの日彼は確かに機嫌を直した。だって、私は私だと言ってくれたのだ。それはつまり、これまでの関係のみ居られることを意味しているはず
以前なら、何もしなくてもそれなりに連絡は来ていたが……
.
.
「……ほんと、何考えてんのか」
.
.
私から連絡すればいい、そう考える人も少なくないだろう。けど、そんな簡単なものじゃない……というか、テンがそんな簡単な人じゃないって事は知ってて欲しい
テンは自分に執着する人を何故か物凄く嫌う
過去に何があったかなんて何も知らないし、もしかすると何も無いけどただ何となく執着される事が嫌いなのかもしれない。けど、そんなの私の知ったこっちゃない
.
.
『お客さん、ペース大丈夫ですか…？』
「あぁ…じゃ、1番強いお酒ください」
『……質問の答えになってないみたいですけど』
「大丈夫。私、酔えないから」
.
.
親切と余計なお世話は紙一重だ
私じゃなければマスターの気遣いは親切だったのに、私にそんな心配をしたせいで余計なお世話になってしまった
これだから、面倒だ。人によっては私ひとつの行動が善にも悪にもなり得る。私の中、その1番面倒な所に居るのがテンなんだ
.
.
『お客さん、失恋ですか？』
「…今、何て言いました？」
『いや、強いお酒を注文する人なんて滅多にいませんから失恋でもしたのかと』
.
.
驚いた。顔色何一つ変えず客にそんな失礼な事を言えるなんて、なんてデリカシーのない人だろうと思った
私がその問いかけに嘲笑してもなお、とぼけたような顔で首を傾げている
.
.
「変わった方ですね、客にそんな事聞けるなんて」
『えぇ、まぁよく言われますね』
「ははっ、責めたつもりなのに…笑
…よく見ると、マスターお若いですね。私と同い年くらいに見える」
『え、僕は貴方の方が年上に見えますけど…』
「ほんっと…笑 こう見えても96年生まれですよ。マスターは？」
『うわ、本当に同い年だ。僕もです』
.
.
私はどこかおかしいらしい。こんなデリカシーが1ミリもないような人と話してて楽しいと思えてるんだから
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 567人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT127」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
jfpzGmohs5(プロフ) - これっめもしかしてHey!Say!JUMPの歌だったりしますか！？！？ (11月13日 23時) (
レス) id: 5451b6343b (このIDを非表示/違反報告)
みんみん(プロフ) - どのお話もとっても素敵です…楽しく読ませていただきましたありがとうございました (2023年3月8日 5時) (レス) id: 708a20f575 (このIDを非表示/違反報告)
由利(プロフ) - なんかマークの話エモくて（？）泣きました（ (2022年8月12日 23時) (レス) id: 236b7ecb2d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まなこ
| 作成日時：2022年1月14日 15時
