西の恋の淵で。 (ページ2)

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緑

「はぁ、、、」

「神ちゃん、そんなため息ばっかつくなって笑。
　幸せ逃げんで。」

今日はのんちゃんと久しぶりに
2人でデートする予定やった。

やけど急にのんちゃんにバイトが入ったから
しげと遊んどる。

「しげはいいよな、幸せそうで。」

「おう、おかげさまで幸せやで。」

「てか、そんな落ち込むんやったら
　バイト行くなって言えばよかったやん。」

「そんなん言えんよ。
　だってバイト先の人には
　お世話になってるって話よく聞くし。
　それにのんちゃん以外に
　今日入れる人おらんかったらしいし。」

「じゃあ、ため息の理由は？
　自分よりバイト選んだとか
　バイトでデートつぶれたからとかで
　落ち込んでるわけやないんやろ？」

しげってこういう時鋭いんよね。

「のんちゃんのバイト先に
　めっちゃ可愛くて
　のんちゃんのこと好きな人がいるんよ。」

のんちゃんはなんとも思ってへんって言うけど
正直あんま自信ないんよね。

だって女の子には勝たれへんやん、色々と。

「小瀧がその人に行かないか不安ってこと？
　小瀧のこと信用してへんの？」

「のんちゃんが俺のこと大事にしてくれてんのは
　ちゃんとわかってんで。
　俺のこと好きでいてくれてんのも。」

会うたびに気持ち伝えてくれるし
行動でも示してくれるし。

のんちゃんのことは信用してる。

でも信じてるからって
なんでもポジティブに考えられるわけやないし。
　

「大事にされてるって自覚あんのに
　そこまで不安がるって神ちゃんらしいな笑。」

「笑わんでや！悩んでるんやでこっちは！」

「ごめんって笑。
　とりあえずもう遅いし帰ろうや。
　家までしげちゃんカーで送ったるで。」

「えー、しげのチャリ怖いもん。
　事故りそうやん。」

「おい！そんな信用してないんか！！」

　

しげはこういう時いつもちょけて
笑わせようとしてくれる。

そういうとこにいつも助けられてばっかりや。

「冗談やって笑。
　しげ、いつもありがとな。
　ほんまいい親友持ったわ。」

「、おう。」