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7話 ページ9

癒未は巾着袋を強引に開けると中に入っていた硝子の破片を地面に落とす




ガチャン、ガチャン、ガシャン。




高い音と共に破片は土へと落ちていった






ただ漠然と見つめる者、「ああまたか」とため息を吐くもの、そして見覚えのある破片を見て顔がひきつる者






「...何だ、こんな地味なモンで刺そうとしたのか?」





一番に声を発した宇髄はそれを拾いあげた





「よもや。癒未を傷つけるだけでは飽きたらず不死川まで傷つけようとは」




宇髄を筆頭に煉獄が破片を手に取る




煉獄は破片を一枚持つと普段と変わらぬ様子で砕いて見せた



それを見た癒未は喜ばしい感情を抑え言葉を続けた

「ほんっっと、最低な女。実弥が可哀想。」




はあ、とため息を吐き巾着袋を地面へ落とした癒未は顔が青ざめている甘露寺に気づく




「??どうしたの??」









「...これ、私と伊黒さんがAさんにあげた風鈴...」





震えながら甘露寺は風鈴を指差す







「堕ちたものだな鳥柱も」





伊黒は風鈴だった物の前に立つと何度も容赦なく踏み潰した




ギャリ、ガリ、キィ、と嫌な音を立てて風鈴は粉々になった。





皆、同じように冷たい目で風鈴だった物と見つめる





______
___
_





「墜ちたものだな鳥柱も」




耳に届いた不快な音に不死川は目を細めた





「ほんっと、何で40日も猶予をあげたのかしら、御館様は。」




Aへの悪口や御館様の慈悲への不満を口々に話す柱達。




きっと不死川も「あんなやつ早く居なくなれば良いのに。」と前ならば思っていただろう。





昔Aへ抱いていた恋心は彼女の悪い噂と、癒未の「不死川さん、辛いの、」と言い己の胸で泣いた時、




「ああAは俺を騙してたのか」




と錯覚し、消えた



正確には錯覚したと同時にAへの恋心がさあっと冷めていった。


Aの笑顔を思い出すたび高鳴っていた胸はいつしかどうしようもない怒りへと変わっていった



『不死川』



そう呼ぶ声が全て不気味で不快になった。






なっていた

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おもち - 面白過ぎる…!! (2021年9月22日 20時) (レス) @page24 id: fc046bdd74 (このIDを非表示/違反報告)
狼犬 - 更新、頑張ってください!!応援しいます!面白かったです (2021年1月3日 12時) (レス) id: 9d56067a81 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ - 物語が面白くて更新が待ち遠しく感じます。応援してます! (2020年5月29日 4時) (レス) id: 448852077c (このIDを非表示/違反報告)
てふ。 - すごく面白いです!更新楽しみにしてます。頑張ってください (2020年5月15日 14時) (レス) id: 3b6a04b6eb (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 癒未が自分の行いを反省して改心してほしいと思います。夢主柱達に謝ってほしいです。悪女側にも事情があるのかなと思うなんて甘い考えかも知れませんが改心してくれたらいいなぁと思います。長文失礼しました。 (2020年5月5日 10時) (レス) id: 87339a530e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きゅーめい x他1人 | 作成日時:2019年10月14日 9時

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