柱追放までの40日間

13話 ページ16

そう思い出した次、開きっぱなしだった門に望まれぬ来客が足を踏み入れた





「あれぇ、まだいたんだ？？｣




そこにはにっこりと笑った、




『...葉加田癒未、』




その言葉に鋼鐵塚も聞き覚えがあったのか、葉加田を見つめた



「あっ！あなた、あいつの担当の、｣




癒未はくすりと笑うと徐々に近づいてきた




利用価値がある、と認識したのか鋼鐵塚に声をかけた



鋼鐵塚は動かずじっと一点を見ている



「その女、酷いのよ！！聞いてよ、｣



癒未は口を開いた




鋼鐵塚に何を吹き込むのか、






癒未はつらつらと嘘を並べた、嫌に信憑性のある言葉は真実味があった



隊服のスカートから見える包帯も、真実味を増す一つだ。




勿論やっていない。やるわけない。







しばしの沈黙の後、癒未は「怖かった、｣と
鋼鐵塚に身を寄せた





その気持ちの悪い行為により柱達が騙されたと思うと泣けてくる、





鋼鐵塚も所詮は、そう考えてすぐに鋼鐵塚は









.









癒未の刀に手をかけた




その行動に私も、癒未も驚いたようだ。





癒未からすぐに離れ、




鋼鐵塚はゆっくりと鞘から刀を抜くと、まじまじと見始めた





癒未はこんな経験は初めてなのか、驚きながら「ちょ、ちょっと！｣と言い鋼鐵塚に近づいた






「邪魔すんな嘘つき女！！！｣





鋼鐵塚は恐ろしい剣幕で怒鳴り付けるとまた刀に視線を移した




「は、はぁ？嘘つきって、ちょっと、｣




怒りと困惑をあらわにした癒未は自分の刀を奪おうと刀に手を伸ばすと、


邪魔をされたことに苛立ったのかものすごい剣幕で癒未を怒りをぶつけた





「Aがそんな陰湿な事するわけねぇだろ馬鹿野郎！！コイツは俺の研いだ刀振るしか脳がないんだよ！｣




鋼鐵塚は慣れた手つきで刀を鞘に戻すとくだらん、と言い放ち癒未の方へ目だけ向けた




「刀の手入れもろくにしないようなヤツなんぞ相手にしてられるか｣




いつもよりワントーン低い声でそう言うとついていけてないAを見て縁側に置いてある刀を渡した




「こんなくだらない用件で送り返して来やがって｣




次やったら二度と刀を渡さない、と文句を告げるとイライラしながら門を出た。



その背を見るAは呆然としている。



小さくなる風鈴が耳に入っては消えていった

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