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2つ駄菓子に追加があるとするならば ページ48

「おにぃちゃんは高校生なんだね」

「そうそう」

「Aの姉ちゃん高校生になるんだよ」

「へえ、そうなんだ」

Aくんにはお姉さんがいるらしい。俺より2歳下の。

俺の手はAくんを撫で続けていた。
ああ、可愛い。

抱きしめたい。自分のものにしたい。
そんな感情が湧き出てくる。

そして、ショタコンが3次元でも影響するなんて、と少し自分に呆れた。
2次元でしか萌えないと思っていたのに。

その時から私はAくんに惚れ込んでいた。
行動を1歩間違えれば犯罪かもしれなかった。


Aくんは無事お姉さんに迎えられた。





その翌年、俺はまた祖父母の家に行っていた。
実は昨年の年末に両親が離婚した。
そして俺はどちらかに着いて暮らすとかではなく、祖父母の家に居着かせてもらった。

祖父母は母の親なので、どちらかと言えば母に着いている、と言っても正しいのかもしれない。

まあつまり、今年は祖父母の家に行く、というより住んでいるという方が正しい。
高校は、わざわざ朝早くから船に乗り電車を乗り継いで行っている。

今年も墓参りをした。
墓地に行くと、昨年と同じようにAくんがいた。

「またはぐれたの?」

「?」

「一郎だよ」

「お兄ちゃん?」

「そう」

俺が肯定してみせると、Aくんは嬉しそうに駆け寄ってきた。
天使かと思った。

彼は今年は自分の意思でここにいたらしい。
俺とまた会いたいと思ってくれていたようだった。

もちろん俺も会いたかった。

その後、時間が許す限り話し続けた。
一生懸命話そうとする小学二年生となったAくんは可愛いさに拍車をかけていた。

俺たちの会話はAくんのお姉さんが迎えに来て終わりを告げた。

「またね、お兄ちゃん」

「…バイバイ」

またね、と振られた手に俺はまたね、と返せなかった。
俺は来年度から大学に進学するつもりだ。
県内じゃない。地方内でもない。
東京へ行くつもりだ。一人暮らしもする。

もうきっと、Aくんと会う機会なんてにいだろうから。



そして私は無事、東京の大学に通うこととなった。

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設定タグ:BL , 男主 , 年の差   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます(*^^*) (2019年11月2日 22時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 主人公の言葉に凄い笑いました笑笑 (2019年10月27日 8時) (レス) id: 92785b223f (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 壱さん» 一人でテンション上がりまくってました!あと15ってショタじゃない気してきました... (2019年7月29日 11時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - アリアさん» 気づいてしまいましたか…!(嬉)主人公がひっそりいました。 (2019年7月28日 19時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 今気づいたけど設定2に[先輩を攻略するのは難しい]メンバーがいる!今ごろ気づいた! (2019年7月27日 10時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひぃ | 作成日時:2019年2月25日 21時

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