駄菓子が10と3つ ページ13
お兄さんのおかげで、憎き入試対策プリントを終わらせる事ができた。
感謝。
心の中でお兄さんを拝み、散らばった部屋を片付ける。
お兄さんは、夕飯時になると帰って行った。食べていけばいいのに、と思ったけど言いはしなかった。そもそも、ばあちゃんがすでに訊いていて、お兄さんは丁重にお断りしていた。
「一郎くん、明日も来てくれるって？」
「うん。」
「よかったねェ」
夕飯の準備をしながら、ニコニコ笑ってばあちゃんは言う。
なにがよかったのか、よく分からないんだけど
「お勉強、明日も見てもらうの？」
「ま、まあ、多分」
そうかいそうかい、と頷いて慣れた手つきで魚を切っている。
僕は、なにか手伝おうと、ばあちゃんの傍に近づいた。
「なにか、手伝った方がいい？」
「お鍋にお水入れて温めておいてくれる？」
「うん。わかった。」
ばあちゃんに言われた通りに、鍋に水を入れてコンロに火を点けて熱した。
ふと、お兄さんは料理ができる人なのだろうか、そう疑問に思った。本当にどうでもいいことを思ったな。そんな自分に小さく苦笑した。
「一郎くん、良い子でしょう？」
お兄さんの話に戻った。
「優しい人だとは思ったけど。」
「そうでしょうそうでしょう」
ばあちゃんはどこか誇らしげだ。
「そういえば、前来た時はお兄さんいなかった気がするんだけど、どこから現れたの？」
野生動物みたいな言い方だけど、気にしない気にしない。
「あら？ 丁度去年の今頃にここに引っ越してきたはずだけど＿そういえば、Aは餅つき来てなかったわねェ。」
なるほど。最近越してきたのか。だから知らない顔な訳だ。……まあ、僕の記憶力だと、ここら辺の人全員知らない人みたいな感じだけど。
僕が前来たのは、今みたいな夏休み。
ばあちゃんが、孫とか自分の子供を集めるのは年末の餅つきのとき。
ばあちゃんの言い分からわかる通り、去年僕はめんどくさくて行かなかった。
もし、去年餅つきに行っていたらもっと早くお兄さんと出会っていたのだろうか。
…まあ、どうでもいいけど。
〜〜〜〜〜〜
遅ればせながら、たくさんの評価やお気に入り登録ありがとうございます。
正直どうやってくっつけようか悩んでいますが、これからもよろしくお願いします
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壱(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます(*^^*) (2019年11月2日 22時) (
レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 主人公の言葉に凄い笑いました笑笑 (2019年10月27日 8時) (レス) id: 92785b223f (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 壱さん» 一人でテンション上がりまくってました!あと15ってショタじゃない気してきました... (2019年7月29日 11時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - アリアさん» 気づいてしまいましたか…！(嬉)主人公がひっそりいました。 (2019年7月28日 19時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 今気づいたけど設定2に[先輩を攻略するのは難しい]メンバーがいる!今ごろ気づいた! (2019年7月27日 10時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひぃ | 作成日時：2019年2月25日 21時
