俺は完全にハメられた【TH】 (ページ20)

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20 TH ページ20

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「あれ？A髪色変えたんだ」
「…へへ、内緒だよ」

ライブ見に行った日から何度か一緒に飯行ったり買い物行ったりしたんだけど、
今日は外で会えないって言われたから俺の家に呼んだ。

あー、だから外で会えないってことだったのか。なるほどなるほど。

「カムバックするからさ、今髪色バレると事務所に怒られるんだよね…」
「友達の権限で見てれるっていいね」
「そう言ってもらえると嬉しいよ」

最近はずっと結構派手髪繰り返してたけど、今回は黒髪パーマになってた。なんか結局のところ黒髪が1番かっこいいみたいなところない？俺はこれが1番好き。

「家お邪魔するお礼になんでもするよ、いつも合わせてもらって悪いし」
「え？じゃああの曲歌って欲しいんだけど、弾き語り無理？」

あ、なんでもするって軽率に言うもんじゃないなって顔した。

「は、恥ずかしいよ…はは。しかも俺ベースだからね？弾き語りは出来ないかな」
「じゃアカペラ」
「うっ…」
「友達として」
「っ…俺がその言葉弱いの知ってるよね…」
「いひ、お願いじゃん」

はあ…1回だけだよ？とか言って歌ってくれた。やっぱめっちゃ上手くて、泣きそうなって、俺が1番好きな歌だったから余計に。

「…はい。終わりね」
「っ…Aやっぱすごいわ、めっちゃ好きなんだけど」
「えﾞっ…う、うん…ありがとう」

褒めた途端急に俺に背向けて、めっちゃ照れてんの。やっぱいじりがいあるよな、可愛いって思える。

「照れてんの？いひ、こっち向けって」
「いやいやいや、ダメ」
「なあ？っ…」

顔真っ赤で涙目のAに不覚にもドキッとしてしまった訳で、いや…言っても芸能人でビジュアル担当してんだよ？

そりゃ美形だし…やばい。