プロローグ/日常 1.R ページ1
『続いてのニュースです。連続無差別事件に新たな重症者が発見されました。事件は東京都…』
「最近、持ちきりだよなぁ。」
「これ？そうなの？伊野ちゃん。」
「あー、無差別のやつねー、うん。ほぼ毎日特集してる。」
撮影までの待ち時間。
誰かが付けたニュースを見つめながらポツリと呟いた俺の声に近くにいた大ちゃんと伊野ちゃんが反応する。
「なんか被害者全員が重症負っちゃってるんだけど、犯行時の記憶が無いって。」
「ええー？なにそれ！」
「全員がその時の記憶無いってなんか変だね。」
キャスターの活動もしている伊野ちゃんから聞けば、犯行は真夜中で1人から多数まで人数関係なく襲っているらしい。
しかも犯行現場の近くにある防犯カメラには姿を現さず、挙句には被害者全員記憶が無い為、情報も少ないし捜査は難航していると。
「へぇ〜、ちゃんと事件とかの話聞いてるんだ伊野ちゃんって。」
「いや大ちゃん、流石の俺でもキャスターやってる以上頭には入れてるよ。」
「へぇー。そこは適当じゃないんだね。」
「山田まで言うのかそれを。」
「あぁ、つい。」
「山ちゃん〜、大ちゃん達も。そろそろ薮くん達のペア終わるからスタジオ入ってほしいってー」
伊野ちゃんをからかっていればこちらを向いて手招きしている圭人の声に、分かったと返事をして未だテロ事件が流れているテレビを消す。
それから事件現場は近いみたいだし一応気を付けておこうなんて話をしながら立ち上がり、楽屋を後にした。
「よーし！なんか俺今日、すっごい良いの撮ってもらえそう！」
「えぇ〜、なんか面白いポーズしてくれんの？」
「お、面白い事してくれんの？それは楽しみ。」
「おい！何でだよ！違うよ。
こう…カッコよく？良い感じに撮ってもらえそうってこと！」
「それは無理だよ。」
「ブスだもんな。」
「おーい！！無理ってなんだよ！それとブスは山田が言いたいだけだろ！！！」
「ぅっ、せぇ！」
俺と伊野ちゃんの肩へ手を回して耳元でうるさい大ちゃんの声が鼓膜を通して良く響く。
けれどそれはいつもと同じく怒ってはなくて、寧ろ楽しそうに俺達へつるんでいる大ちゃんを見て、本当に優しい奴だと、言いはしないが心で呟いた。
それから不意に目が合った伊野ちゃんもどうやら同じことを思っているのか、お互い同時に微笑んだ。
そう。
これが俺達に訪れていた幸せな日常の、
最後の笑顔だった___。
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あやりょ 。(プロフ) - ゆい花さん» 本当に長い期間更新を空けてしまってすいません(T_T)優しいお言葉本当に嬉しいです！ありがとうございます！ゆっくりですが、今後もよろしくお願いします<(_ _)> (2019年2月27日 20時) (
レス) id: 3f72280c96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい花(プロフ) - 久しぶりの更新で嬉しいです！これからもあやりよ。さんのペースで頑張ってください。応援しています(o^^o) (2019年2月26日 20時) (レス) id: c6ccc5474f (このIDを非表示/違反報告)
きき - はい(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))頑張ってください応援してます(^O^) (2017年10月24日 10時) (レス) id: b5dd81d92a (このIDを非表示/違反報告)
あやりょ 。(プロフ) - ききさん» ききさん、コメントありがとうございます！随分とお待たせしてすいませんm(_ _)m更新、頑張りますね！！ (2017年10月23日 2時) (レス) id: b331d663ec (このIDを非表示/違反報告)
きき - 更新されるのをずっと待ってます(*^▽^*)お願いしますm(_ _)m (2017年10月22日 12時) (レス) id: b5dd81d92a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやりょ ｡
| 作者ホームページ：http://antyan
作成日時：2017年9月1日 16時
