【黒子のバスケ】愛しているから閉じ込める...2【赤司征十郎】

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[赤司side]



ちらし寿司を作りながら黒子達に言った。


「ならせめて、どうして赤司君がそんなに怪我をしているのか教えてくれませんか？」

と黒子に言われて黒子を見る。


きっと言ったらコイツらはAから離れてく。
Aが独りになってしまう。

それは駄目だ。

Aは独りを嫌うのだから。


もうAを苦しめたくない。
ゆっくりと、安心して眠らせてあげたい。

それだけなんだ。

Aを幸せにしてあげたい、その一心なんだ。


誰だって愛する人を幸せにしたいと思う筈だ。


「………先程、黒子は言ったな。『実は会っていたんですか』と。そうだよ。会っている」

と言いながらも手は止めない。

そうだ。
俺達は昔、会っている。

Aは気付いていないがな。


だがそれでもいい。
Aが俺のものになったのだから。

忘れられていてもいい。


「それは何時？」

と黒子は聞いてくる。


何年も前の事だ。

十何年も前の事。
だからAが俺を忘れていても、無理はない。


「……お前達に会う前。小学生の時だ」

と言うと全員に驚いた顔をされる。


「よくそんなに前の事を覚えていましたね」


覚えているに決まっている。
だって彼女は、


「俺の初恋相手だった」

だから名前を聞いたとき驚いた。
初めは同姓同名かとも思ったが、アルバムを見せてもらったときに同姓同名ではなくて、同一人物だと知った。


ほら。

まさに運命の相手だろ？



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